モルトはクラフトビールと自家製ソーセージの店舗である。
クラフトビールと自家製ソーセージという事から、ファクトリー感を出したいという施主からのオーダー
であった。
デザインにおいてファクトリーの定義を決める事から構築した。いわゆる、お店ではなく工場と考え
一般的な店装的な内装仕上げ材を使わないという事をデザインの基準とした。
よって、今回の仕上げはブロック、構造用合板、亜鉛メッキ等本来は仕上げとして出て来ない
マテリアルでのフィニッシュとした。また、タイルや塗装においても、機能から必要とされる最低限
の仕上げとした。但し、キーカラーであるイエローを大胆に表現する事で、殺風景な空間にならず
活気あふれる空間となった。
また、店内を浮遊する角パイプのオブジェは、新たに設置したものでは無く、前店舗のクリーニング
店のストックスペースのハンガーラックである。既存の機能を上手くデザインに変換させる事ができた。