今回は老舗のバーの全面改装の設計依頼であった。
既存店舗はビルの耐震工事により一旦退店となり、同じ場所での新規オープンであった。
TRAD BARという業態コンセプトにベースに、少し新しい感覚を取り入れることを考えた。
ウォールナットでモールディングをあしらったオーセンティックな設えに、バーでもっとも重要な
照明は、縦のライン状の光で空間を刻みスタイリッシュな印象を与えた。
また、10Mのカウンターを最大限にインパクトを与える為に、真鍮色のボトル棚を計画しお店のシンボルとした。
路面からの視認性も向上した。
光をより拡散させるゴールドに拘って、何度も金物の試作をし、照明の検証も行って製作した。
ライン照明・モルタルやテラゾータイルの素材感・ワイヤーフレームアートなど、少し新たな価値観を差し込む事で、
TRAD BARのコンセプトを守りながらもどこか時代にあった空間が作れたのではないかと思う。