コインランドリー開業に必要な準備と届け出【集客に強い立地条件は？】

必要なスタッフの人数が少なく利回りが比較的高いことから、土地活用方法として人気のコインランドリー。「新しく事業として始めたい」「持っている土地を有効活用したい」などの思いから開業を検討している方も多いのではないでしょうか？

そこで今回のテーマは「コインランドリー開業」。必要な届け出や集客に強い立地条件、開業に必要なおおよその費用などについて説明しますので、ご参考にしていただければ幸いです。

コインランドリーを開業するために必要な資格や届け出

コインランドリーは、洗濯に必要なサービスを街中で提供する「コインオペレーションクリーニング営業施設」に該当します。そのため、開業にあたっては各自治体の保健所に「コインオペレーションクリーニング営業施設開業届」を提出する必要があります。

開業届提出前後の流れは自治体によりやや異なりますが、書類提出後に保健所の職員がコインランドリーのチェックを行い、問題がなければ「検査済証」が付与されるという順序が一般的です。「内装工事着工前に1度保健所に相談するように」と呼びかけている自治体もあります。

また、自治体によっては消防署への届け出が必要となるケースもあります。乾燥機が消防法の「火を使用する設備、器具等」に該当するためです。ただし、乾燥機の性能や店舗の大きさによっては届け出が不要な自治体もあるので、事前に管轄の消防署に問い合わせをしましょう。

コインランドリーを開業するために必要な資格は特にありません。開業届には「衛生管理責任者」の記入欄がありますが、無資格で問題ありません。「衛生管理責任者」にはオーナーの名前を記載するケースがほとんどです。

「有機溶剤管理責任者」の記入欄は、ドライクリーニング施設がある場合にのみ記入します。有機溶剤管理責任者になるには資格が必要ですが、基本的にコインランドリーにはドライクリーニング施設がないので、あまり関係がないと考えて良いでしょう。

コインランドリーを開業する時の流れと集客に強い立地条件

コインランドリーを開業する時の流れは以下の通りです。

1. 出店するにあたってのコンセプトやターゲットを決める

2. 出店場所を決める

3. 必要な資金の概算を出す

4. 内装工事を行う

5. 洗濯機などの機材を準備する

6. 保健所へ届け出る

7. 開業

出店にあたり、コンセプトを検討することは非常に重要です。「24時間営業」「スタッフ常駐」「カフェ併設」など、他のコインランドリーと差別化をはかることで集客力がアップします。集客に対して不安が大きい場合はフランチャイズ（FC）への加盟も検討しましょう。フランチャイズに加盟した場合は本部にロイヤリティを支払う必要がありますが、集客や運営に関するサポートを受けられます。完全な個人開業に比べると自由度は低くなりますが、コインランドリーの出店が初めてでノウハウがない場合などは積極的に活用することをおすすめします。

出店場所についてはコインランドリーに適した土地かどうかを見定めて決めましょう。集客に強いコインランドリーの立地条件は次の通りです。

• ファミリーが多く住む住宅街が近い
• すぐ側に駐車できる場所がある
• スーパーやショッピングモールなど時間をつぶせる場所がある

もちろん異なるコンセプトの店舗もありますが、一般的にコインランドリーは「車で来て、スーパーで買い物をしている間に家族の洗濯ものをまとめて洗ってしまおう」と考えるパパママ世代をターゲットにすることで、効率良く運営できると考えられています。

コインランドリーを開業するために必要な費用

コインランドリーを開業するために必要な費用は以下の通りです。

• 工事費（基礎・設備・内装等）：1,000～1,500万円
• 機器購入費：1,700～2,500万円
• 宣伝費・その他：100～200万円

店舗の規模にもよりますが、開業資金として3,000～4,000万円程度は見込んでおく必要があります。なるべく安価に開業したい場合は居抜き物件を活用するなど工夫をしましょう。洗濯機は小型のものなら20万円程度で準備できますが、大型で性能の良いものになると1台200万円を超える場合もあります。乾燥器も高性能なものは1台300万円程度です。どれくらいの大きさや性能の洗濯機・乾燥器が必要なのかも、店舗の大きさやコンセプトに合わせて十分検討してください。

コインランドリーにおける内装デザインの重要性と集客のための工夫

コインランドリーを開業する際はコンセプトに合わせた内装デザインも重要です。人気のあるコインランドリーの多くが「女性が入りやすいようピンクやスカイブルーを使い明るいデザインにしている」「カフェのようにスタイリッシュなデザインにすることで高級感を出している」など、内装デザインの工夫をしています。

「カフェ併設」「Wi-Fi設置」など集客力をアップさせるため取り組みと合わせてデザインにも力を入れましょう。どんな内装にすべきか自信がない場合は、コインランドリーの内装に携わったことがある専門業者にぜひご相談ください。

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