大阪駅の西側に位置する福島区は、昔ながらの下町情緒が残りつつも、近年大阪随一の高層マンション街です。そして今は、若者で賑わう新たな情報発信の場所になり、独特のカルチャーが生まれています。そんな立地に「鉄板ダイニング・オー」はオープンしました。ステーキ料理を中心とし、さらには大阪らしい粉物料理を加えたメニュー構成になっています。ビルの性質上店舗としてのファサードは無く、エレベーターを降りた時点から店の始まりとなります。まず目に入ってくるのは地窓からのガーデニング、それは２ヶ所のトイレからも見えるよう配置されています。外部景色がない商業空間においては少しでも自然を表現することを心がけています。平面計画をカウンター、ダイニング、個室と３つの席から構成し、ナチュラルな素材と縦横のランダムに組み上げた格子をデザインテーマとし、格子越しの透け感により奥行を作り、閉塞感を解決したものです。素材の持つ柔らかさや木のぬくもりを意識し、和風と言うよりシンプルなアジアンテイストを心がけてみました。