◤◢ クロノバデザイン ◤◢「そこにしかない唯一無二の空間デザインをつくるONE & ONLY」のクロノバデザイン施工事例。空間のトータルプロデュースからブランディング、プロジェクトマネジメントや細部のデザインにいたるまで、ワンストップで空間デザインを行う体制を保持。経験豊富なプロデューサーがオーナーと同じ視点に立ち一緒に事業構想を構築するパートナーとなって施工しました。

𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣宇宙を感じながらPowercationできるSpacetainment Coffee𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣

明治神宮前〈原宿〉駅から徒歩11分。流行の発信地である、原宿と表参道の間に位置する神宮前にコワーキングカフェがオープン。コワーキングカフェをオープンする背景には、代表取締役CEOの榊原 華帆さんの以下の様な想いがありました。

「Spacetainment Coffeeは、人々の働き方をよりHappyに、クリエイティブにすることを目指すスタートアップです。非日常のパワーを得ながら仕事をする新たなライフスタイル。「Powercation」を地球上、そして将来的には宇宙で提供することを目指しています。私たちが宇宙に取り組んでいるのには、「人が宇宙に行き、宇宙から地球を見た時、その体験が私たちに与える素晴らしい変化」を信じているから。

サービスを通して、人々が宇宙や地球といった大きな存在を認識し、さらには宇宙に実際に行って地球を捉え直すことで、常に新しく、俯瞰的な気持ちで日々を過ごすきっかけを作りたいと考えています。まずは地上から、非日常のパワーを得ながら仕事をする新たな旅の形「Powercation (自分自身がpower upするwork+vacation)」をコンセプトとするVilla HotelやCoworking Cafeを世界各地にオープンします。また、将来的には宇宙にオープンし、「宇宙から見た地球」の景色を見て、究極にリフレッシュしながら楽しく仕事ができる未来を作ります。」（一部引用）

同社はシンガポールに本社があり、現場づくりの職人さんを含めた打ち合わせでは海外ともオンラインで繋ぎ意見交換を重ねました。3D図面を提出するなどして、オフライン上でも滞りなく打ち合わせを実施しました。

テーマは、コワーキングスペースというよりもカフェのような雰囲気で、気軽に1日中滞在できるような快適さがポイント。入り口正面にはメインのカウンター。受付として、テーブルカウンターとして、一台でマルチな役割をこなす高機能なカウンターです。軽食を並べるための引き戸もあります。エスプレッソマシーンやビールサーバーを置くスペースも確保。さらにカウンターの中にゴミ箱を収納して、すっきりした見た目に。カウンターの内側からもゴミ袋を取り出すことができ、利用者とスタッフの効率的な動線を考慮しています。

床や壁がコンクリート打ちっぱなしでシックな雰囲気がある反面、オーナーの希望により木材の温かみを演出するため、カウンターの天板や側面には木材を使用しました。カウンターの基盤に使用したのは、セメントと水を練って作る左官材料モルタルです。モルタルは、利用していくうちにヒビが入る場合がありますが、経年劣化によって入るヒビを、味が出てむしろ良いと捉えてくださり、オーナーの希望によりあえてモルタルを採用しました。木材の温かみと、モルタルの無機質さやスタイリッシュさのコントラストが特徴的です。

カフェスペースが地球だとしたら、トイレの全室は「宇宙船」。トイレの雰囲気を特にこだわり、細部に宇宙っぽさを取り入れました。全室は、シンプルなイメージで艶感を演出。間接照明で宇宙船っぽさを感じさせる空間にしました。真っ白な壁面に、間接照明がミラーへつながります。手洗い場と天板のつなぎ目を目立たないよう工夫し、一体感のあるインフィニティタイプにしました。シンクの下の扉には、ミラーを貼り浮遊感を出しています。扉を開けた先の個室は「宇宙空間」が広がっているイメージです。

個室は、マットな塗装に便器を含めて黒一色に統一し、エイジング加工で宇宙のモヤモヤ感を演出しました。また、腰までの位置に石目柄の化粧板を貼っているので、拭き掃除がしやすいようメンテナンス面も考慮しています。便座に座ると、目の前に宇宙から地球を見ている様に、地球のモニュメントが光ります。塗装のエイジング感や地球の見え方は、サンプルを作り職人含めての打ち合わせを重ねました。家具のレイアウトは、圧迫感を無くしコミュニケーションの取りやすさを大切にしています。将来ベンチを追加したり、レイアウトを変更する可能性を考えて、ダクトレールにコンセントをつけました。それにより、コンセントの位置を自由に変更することが可能です。

天井は、L字型ダクトを使用してダクトレールを全てつなげることで、配線を隠し天井スケルトンをすっきりときれいに見えるように工夫しています。また、パーティーやイベント、セミナーを開催するため、天井にプロジェクターを設置。床と壁の隙間を覆う巾木は一般的な物よりも細くして、ディテールにもこだわりました。コワーキングカフェだけではなく、イベントやセミナーなどを開催する際に家具のレイアウトに合わせて、ダクトレール上のコンセントを移動できたりとフレキシブルに雰囲気を変えられる個店が完成しました。

モルタルのスタイリッシュさや開放的なスケルトンの天井、木材の温かみもありカフェのようなほっとする雰囲気で仕事のアイディアが浮かんできそうな、クリエイティブな空間に今後も注目です。