「文化入り混じるタイムレスな恒久CIGARBAR」

大人の嗜む場として現代に至るまでそのブランドを保ち続けてきたBAR。
西洋が創出した不変的で古き良きクラシックな文化に、日本文化が持つ繊細さと現代的要素を散りばめ、長い歳月が経っても、コンセプトを曲げずにタイムレスな空間であり続けることを、デザインの軸として本プロジェクトを遂行した。
会員制である当店のファサードは、店内のギャップ効果を際立たせる為に、全面黒鉄板でシックな門構えに仕上げ、主張は控えめに期待感を高めている。
重厚感のある扉を開け前室を抜けた先には、穏やかに時が流れるような造形の数々が、美しくも高貴な空間を醸成する。
壁面は世界三大銘木に称されるウォールナットを使用、床を日本の伝統色でもある裏葉柳の左官仕上げにし、西洋と和の融合による落ち着きとまとまりを生み出している。
天井には幻想的な要素として、光や景色により波紋のような広がりを感じる水面鏡と、1つ1つ表情の違うティンシーリングで空間の広がりと歴史的重厚感を演出。
ヒュミドール完備のシガーセラーやワインセラーなどのディスプレイも各所に配置し、空間全体に視線を届かせる工夫が凝らされている。
この他にも大理石のカウンターや照明などのマテリアルを巧みに使いこなし、異なる役割の空間バランスを優美に整え、万物全てを包み込む場となっている。