福岡市港の近くに位置する築16年タワーマンションの1室をリノベーションした。
部屋は20階以上で北西に位置し、港や海を見渡せる眺望がよい場所。しかし夏は西日が強く蒸されるような暑さ。冬は玄界灘からの寒波にさらされる過酷な気候条件の場所。

施主の要望は、冷暖房設備の見直しはもちろんのこと、「壁仕上げ材や断熱材、窓フィルムなどで快適な住空間にすること」「高層マンションのフォーマルなしつらえの中に、ナチュラルな素材感のある、材料や職人さんの手仕事跡が残るような温かみのある質感を調和させたい」という2点。

調湿機能のある左官仕上げ材や、ヤマザクラ無垢材で製作したリブ扉隠し収納など、質感の強い材料を使いながらもスタイリッシュにおさまるよう創意工夫を繰り返した。