2019年のドコモショップ丹波柏原店の新築に引き続いて、丹波篠山店の建築設計もご依頼頂きました。

設計にあたっては、共感頂いた前プロジェクトと同じ設計理念を引き継ぎました。地域の特性を活かし地域資源である杉・檜の丹波材をふんだんに使った建築であること、天井面を傾斜させ二面解放のガラスを通して木造架構の構成美を見せるデザインとすること、循環型地域資源を使った店舗そのものが企業ブランディングにも貢献することなど、シンプルな建築ですが様々な意味づけで成り立たせています。

また、環境負荷を抑えるべくサッシ性能や断熱・気密性能を確保し、日射抑制などにも配慮しています。建築時の経済合理性を極端に追い求めがちな店舗建築では、いわゆる「坪単価」という指標で測られ、目に見えない部分の性能はおざなりにされることも多いですが、クライアントには維持管理に伴うランニングコスト（空調費や広告宣伝費など）の点からも深く共感頂き、お客様・スタッフ様にとって快適な室内環境を実現しています。

実店舗は、ブランドの大切なメッセージを日々発信する場として、重要な役割を担います。持続可能な社会を循環していくために、見た目の意匠性だけでなく環境性能も共に備わった施設とすることが実現出来たのではと思います。