●プロジェクトの概要●
「牛だし」仕込みの珍しいおでん屋です。当プロジェクトは「おでん（業態）」、「cozakura（店名）」と「既設の状態を活用」という３つの計画条件に加え「大きく雰囲気を変えたい」という依頼内容でした。私たちは前店舗から手をかけられていなかった「天井」に着目しました。天井は床と同じ面積だけあり、大きく雰囲気を左右する空間のキャンパスと考えました。その天井​に「桝」と同じ形状の木ブロックを吊るすことで「和の景色」を表現する空間デザインです。

●プロジェクトの経緯●
工事会社に問題があり、その解決策のご相談をいただいたことから始まったプロジェクトでもあります。元々はBrooklynスタイルのバーでした。特徴あるバーの内装から和食形態へ移行するデザイン的難題を抱えた案件にも関わらず、前述の問題があったため、かなり限られた予算で仕上げる必要がありました。その課題を解決するため、既存のインテリア状況を最大限活かすことにしました。そのデザイン方針により無駄な費用を発生させず、ガラッとイメージを変えることが可能となりました。

●プロジェクトを終えて●
店舗は内装工事を先行し、売り上げに合わせて家具入れ替え工事を追加でご依頼いただきました。複数回の入れ替え工事により、最終的にデザインの完成をみることができました。また、コロナ渦でもしっかりとした売り上げを計上できたとのことで、その間も更に追加で家具入れ替え工事を行い、時代に合わせた収益バランス調整にも貢献しました。

こうして新店舗としての面構えをデザインしたプロジェクトは私達にとっても思い出深い事例となりました。弊社の寄り添う姿勢が現れたプロジェクトだと思います。