カフェ開業に必要なものは？資格や届け出、開業資金の目安を解説！

小さい店舗でも自分の世界観を表現しやすい喫茶店やカフェ。「おいしいケーキやコーヒーで、お客様にホッと一息つける時間を提供したい」という思いから開業を考えている方も多いのではないでしょうか？

そこで、今回のテーマは「カフェの開業に必要なこと」。取得するべき資格や届け出に関する手続き、開業資金、内装デザインなどについて説明します。

カフェを開業するためにはどんな資格が必要？

カフェを開業するためには「食品衛生責任者」の資格が必ず必要です。食品衛生責任者は店舗の衛生管理を担当するための資格で、1店舗に1人、この資格の所持者を置くことが義務付けられています。次の資格の所持者は、併せて食品衛生責任者の資格も取得している扱いとなりますので、新規で取る必要はありません。

• 栄養士
• 調理師
• 製菓衛生師
• 食鳥処理衛生管理
• と畜場法に規定する衛生管理責任者若しくは作業衛生責任者
• 船舶料理士
• 食品衛生管理者

上記の資格を持っていない方は、都道府県知事が定めた6時間程度の講習を受けることで食品衛生責任者の資格を取得できます。決められた会場に集合しての講習以外に24時間いつでも受講可能なeラーニング型のものもあるので、忙しくても比較的取得しやすい資格だと言えるでしょう。

また、店舗の収容人数が30名以上になる場合は「防火管理者」という、店舗の防災を司る資格を所持したスタッフを配置する必要もあります。防火管理者の資格には店舗の面積により甲種と乙種、2つの種類があります。こちらも1日～2日の講習で取得可能です。講習会への申し込み方法や費用に関しては、資格の公式HPをご確認ください。

食品衛生責任者について： 一般社団法人東京都食品衛生協会

カフェを開業するとき保健所への届け出は？

カフェを開業するためには、必ず保健所に「飲食店営業許可」を申請する必要があります。これはカフェに限らず飲食店を開く際には必須の届け出で、「食品衛生管理や防火対策について定められた基準を満たしている店舗である」という証明です。もし届け出を行わずに開業してしまうと、法律違反となり、懲役もしくは罰金が課せられます。

飲食店営業許可は以下の流れで保健所に届け出ます。

①店舗の図面を準備する

②図面を地域の保健所にチェックしてもらう

③図面に問題がない場合は着工する

④飲食店営業許可の申請書類一式をなるべく早めに提出する

⑤店舗の内装工事完了後に保健所の職員に店舗を審査してもらう

その他、「菓子製造業許可申請」（店舗で焼き上げたお菓子などをテイクアウト販売する場合に必要な届け出）や「コーヒー豆の製造・加工業の届出」（自家焙煎などをする場合に必要な届け出）など、営業形態によっては別途届け出が必要となることもあります。

また、事業を始める際にどの業種でも「開業届」の提出が必要です。未提出の場合は、これも税務署に提出する必要があります。

カフェの開業資金はどのくらい必要？

移動式なのか、自宅での開業なのか、新たに店舗を借りての開業なのかによって必要な開業資金は異なります。設備に中古品を利用したり、居抜き物件を活用して工事代金を安価に抑えたりすることで開業資金を節約できますが、どんなに安く見積もっても600万円程度はかかると見込んでおいた方が良いでしょう。「小さなカフェでも普通の方法で開業したら1,000万円程度はかかる」という意見もあります。開業してからの運転資金も必要です。

カフェの開業にはコンセプトに沿った内装デザインも大切

カフェは店舗数が多いため、長く営業を続けるためにはオリジナリティが重要です。どんな客層をターゲットにしているのか、どんな機会に利用してもらうのかなどを考え、しっかりとしたコンセプトを設定しましょう。コンセプトを考えたら、そのアイディアを形にするため、早めにデザイン会社に相談してアドバイスをもらうことがおすすめです。保健所の審査には細かい規定があるため、デザイン会社からもらったアドバイスを参考に、内装工事はカフェの施工経験が豊富なプロの内装業者に依頼しましょう。

カフェの開業に必要な資金や資格、届け出に関する知識をしっかりつけ、スムーズな開業を目指しましょう。

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