祇園四条駅から徒歩1分という立地にふさわしい、凛とした空気感と上質さを纏った鮨店「ぎをん 鮨 笑吉」の改装デザインを手がけました。

定休日のみでの短期間施工という制約のなかで、お店の印象を左右するカウンター廻りに焦点を絞り、空間の本質を磨き上げるアプローチを採用しています。

正面の壁面には、質感が美しいオーク材のなぐりパネルを設え、下部には繊細にスライスした石材を組み合わせることで、木の温もりと石の質感が響き合う対比を演出。控えめながらも存在感のある素材使いが、空間全体に奥行きと緊張感をもたらしています。

穏やかな間接照明に包まれた店内は、職人の手仕事が光る握りと、厳選された日本酒をゆっくりと味わえる舞台へと生まれ変わりました。 素材とディテールにこだわり抜いた空間で、訪れる人々が心から寛ぎ、記憶に残るひとときを過ごしていただけることを願っています。