『カフェのようなうどん屋さんをつくりたい』——その店主の熱き思いを実現するために、私たちは従来のうどん屋の概念を根底から見直して空間のデザインを追求しました。

店内は純白な小麦粉の色を基調とし、その中心にはまるで一幅のアート作品のようにカウンターが鎮座しています。天井から宙に浮かぶように配置された白いボックス照明は、光と影の美しいコントラストを生み出し、空間に豊かな動きと深みをもたらします。

レイアウトやディスプレイは、ワークショップや物販、アートギャラリーなど、デザイナー出身の店主ならではの将来的の多様な活動に対応出来るように、ホワイトキューブのギャラリーを彷彿とさせるシンプルさとミニマリズムを徹底的に追求しました。ミニマムでキャンパスのような空間は、カウンターを中心に店内全体がまるで現代アートのギャラリーとして機能し、お客様を非日常なCOMの世界へと誘います。

カフェのようなリラックスした雰囲気と、余計な要素を削ぎ落とした現代アートの空間を融合させることで、これまでにない白く新しいうどん屋を創造することができました。

これは単なる視覚的な美しさに留まらず、店名である「COM」に込められた小麦粉の純粋さと白さをも象徴しています。小麦粉から生まれるうどん、その純白の美しさを空間全体で表現することで、食とアート、そして素材が持つ本質的な魅力と今後のCOMの活動を最大限に引き出すことを願っています。