時代とともにニーズ増加のマイクロホテル。内装はスタイリッシュなデザインが人気
2021-02-01

マイクロホテルとは?
ニューヨークやロンドン、パリなどの大都市を中心に増加中のマイクロホテル。その着想は、日本で生まれたカプセルホテルと言われています。1979年に日本の高度成長期に生まれた世界初のカプセルホテル「カプセル・イン大阪」。「2100年のビジネスホテル」をコンセプトに、建築家・黒川紀章氏が設計した「スリープカプセル」(カプセル状の寝室)には、パーソナルなスペースの中にテレビ・ラジオ、パーソナルライト、安全性に配慮したスプリンクラーなどが備わっています。
最大のメリットはコンパクトな分、宿泊費が安価であること。宿泊施設の概念を覆したカプセルホテルという新たな業態は、瞬く間に全国に広がっていきました。
このカプセルホテルのミニマルな美意識をヒントに生まれたのが、マイクロホテルです。カプセルホテルほど狭くはないものの、標準的な都市部のホテルの約半分の広さに、必要最低限の機能をスタイリッシュにまとめ、効率化を図っています。
節約志向が強く、多様な価値観を持ったミレニアル世代やZ世代にとってマイクロホテルは魅力的。一方、経営側にとっては、通常のホテルに比べて収容力が見込める分、大きな収入が期待できます。
内装デザインはスタイリッシュなタイプが人気
マイクロホテルの特徴は、Wi-Fi、USB、電源コンセントなどを必要なものが兼ね備えられていることと、清潔感のある共有スペースでしょう。家具は、壁掛け式のクローゼットや折りたたみ式のチェアなどで十分ですが、壁紙のデザインで個性を出したり、装飾のコンセプトをセンス良く統一したりしているスタイリッシュなホテルが人気のようです。
というのも、マイクロホテルのターゲットは、SNSにシェアできる体験を重視する新しい世代の旅行者。インスタ映えするスタイリッシュさが求められるのは、必然と言えるかもしれません。

人気のマイクロホテルの事例
■Moxy Hotel(モクシー・ホテル)
世界最大のホテルチェーン、マリオット・インターナショナルが運営する「Moxy Hotel」は人気のマイクロホテルです。コンセプトは「新しい世代の旅行者向けの、手頃でおしゃれなブティックホテル」。日本にも、2017年に上陸しています。とりわけNYの繁華街にあるMoxy Hotelは、主要観光スポットにすぐ行けるほどアクセスが良いにも関わらず、180ドルで4人泊まることが可能(価格はシーズンによって変動あり)。日本のカプセルホテルの値段を知っていると高く感じるかもしれませんが、同じような立地のホテルの1日の平均は5〜6万円と基本的に高いため、かなりリーズナブルといえます。
■ANGLE(アングル)
2020年オープン、愛知県岡崎市のカメラ屋をリノベーションしたマイクロホテルです。コンセプトは「ぼくらのアングルをきっかけに、岡崎の街を捉える」。ミニマルながら木の温もりを感じられる内装が特徴的です。一階には週末限定で営業しているバーが併設。値段は7,100円から。現在、新型コロナウイルスの影響でホテル業も大打撃を受けていますが、リモートワークの文化が定着したことによって、通信環境やセキュリティ等が整備されたミニマルな個室を求める人が増えているのも事実。マイクロホテルの人気は、今後も高まっていくのかもしれません。
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