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店舗の内装制限を守って、火災リスクが低い店づくりを。対象店舗や注意点とは?

画像素材:PIXTA
集客にも影響する店舗の内装デザインは、せっかくならこだわりを詰め込みたいところ。しかし、内装デザインを考える際には、気を付けておきたいことがあります。そのひとつが、「内装制限」です。いったいどんなものなのか、開業予定者が知っておきたい内容を紹介します。

内装制限ってそもそも何? 対象になる店舗は?

内装制限とは、一言でいうと火災リスクを下げるために設けられているルールです。消防法と建築基準法、2つの法律で定められています。「火災リスクを最小限にする」という目的は同じですが、守るべきルールはそれぞれ異なるので、この2つをそれぞれ理解しておきましょう。

また、すべての店舗が内装制限の対象になるわけではありません。対象となるのは、飲食店のほか映画館や劇場、病院、ホテル、百貨店など特殊建築物と呼ばれるもの。また、特殊建築物でなくとも、3階以上+各階の床面積の合計が500平方メートル以上といった建物も含まれます。

建築基準法による内装制限

建築基準法によると、飲食店の場合は1.2メートル以上の壁や天井が制限の対象となります。火は上に向かって燃え広がる特徴があるので、1.2メートル以上の壁や天井には防火材料を使うことで火の広がりを抑え、万が一火事が起きた時の避難経路を確保する目的があります。 建築基準法で定められた防火材料とは、次の3種類です。

1)不燃材料

通常の火災時における加熱では燃焼しない、もしくは防火に有害な変形や溶解などを生じない素材。さらに避難に有害なガスや煙を発生させないもので、国土交通大臣の認定を受けたもの。コンクリートやレンガ、瓦、ガラス、漆喰などが対象です。

2)準不燃材料

通常の火災時における加熱で10分間は燃焼しないもので、国土交通大臣の認定を受けたもの。

3)難燃材料

通常の火災時における加熱で5分間は燃焼しないもで、国土交通大臣の認定を受けたもの。
画像素材:PIXTA

消防法による内装制限

消防法では、火災予防や消火、人命救助を目的としたルールを設けています。例えば、消火設備や警報設備の設置、避難通路の確保などがあたります。飲食店の内装には、燃えにくいものを使用するというのもそのひとつ。カーテンや布製のブラインド、絨毯などは、政令が定める基準をクリアした防火・防炎機能があるものを採用しなくてはいけません。

内装制限を緩和する方法は?

最近は、燃えにくく加工された不燃木材や特殊な薬剤を染み込ませた和紙などデザイン性を高めた防火材料が開発され、内装制限のルールを守りながら、高いデザインの店舗を作ることが可能になっています。

しかし、こだわりの内装デザインを実現しようとすると、どうしても内装制限の基準を守ることができないケースがあることでしょう。そこで知っておきたいのが、内装制限を緩和する方法です。例えば、費用はかかりますがスプリンクラーといった自動式排煙設備を設置する、床から天井までの高さを6メートル以上設けるといった方法があります。

内装制限にまつわる注意点は?

内装制限は、ほとんどの施工業者が把握しているため、プロに頼む場合はそこまで神経質になることではありません。一方で、DIYで店づくりを考えている人は注意が必要。事前にしっかりと内装制限の内容を調べておく必要があります。また、都道府県によっては、条例で独自の内装制限を定めているケースがあるので、事前に消防署といった機関に確認しましょう。

そもそも内装制限のルールは、火災の被害を極力抑え、万が一のときにもしっかりとした消火活動ができたり、避難できたりするためにあるもの。守られていない場合は、罰則の可能性もあるので、しっかりと守るようにしましょう。

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