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10坪以下の超狭小店、店づくりの極意。シェル型、ATM跡地など狭さを活かした事例

画像素材:PIXTA
近年、10坪以下の「超狭小物件」の需要が高まっています。狭小物件というとマイナスなイメージを持つ人も多いですが、人件費や賃料を安く抑えられるといったメリットも。最近では、コンテナやATM跡地などのユニークな狭小店舗も登場。今回は超狭小物件の事例やレイアウトの工夫を紹介します。

工夫次第で売上は伸びる

狭小物件とは、一般的には15坪以下の土地に建てられた建物のことをいいます。それよりミニマムな、10坪以下の超狭小物件が近年注目を集めています。

その背景にあるのは、やはりコロナ禍。特に飲食店の場合は、店内のイートインスペースを最小限に抑え、テイクアウト・デリバリーをメインにする店も増えてきています。最近では、コンテナハウスやATM跡地を活用したユニークなスタイルの店も登場しました。

超狭小物件の最大の魅力は、なんといっても人件費や賃料を低く抑えられること。例えば、ATM跡地を使った店舗の場合は約5分の1程度の予算で開業可能とされています。限られたスペースのため、設備費・内装費も最小限で済みますが、レイアウトには少し工夫が必要です。
画像素材:PIXTA

10坪以下の超狭小店、どんなレイアウトにすべき?

10坪以下の店舗では、限られた面積でデザインを決める必要があります。店のコンセプトを明確にした上で、できるだけ余分な空間を省くことがポイント。デッドスペースになりがちな壁面をフルに使って収納棚にするなど、少ないスペースを有効活用しましょう。白い壁紙など、明るい色を中心的に使うことで開放的な空間にすることもできます。

キッチンを設ける場合は、作業効率を最優先した導線設計にすることも大切です。イートインスペースが必要であれば、できるだけ小さくする必要があります。スタンディング・オンリーのスタイルにしたり、外に席を設けたり、既存の形態にこだわらずにカスタマイズしましょう。

また、狭小店舗は一見客にとって入りにくい印象があるため、ファサード(建物の正面の外観)が重要。看板を出したり、大きなのれんをつけたり、ひと目でどんな店なのかがわかるような店構えにすると良いでしょう。

コンテナハウスを利用する場合は、電気や水道、調理スペース、座席、お手洗いなど、最低限必要なスペースを先に確保した上でデザインを決めていくといいでしょう。コンテナハウスの大きさは4坪、8畳近くのものが多いため、複数個を組み合わせて多階層化することも可能です。ただし、店舗に使うコンテナは「JIS規格」に合ったものにすること。海外製品はこの規格に当てはまらないものが多いので国産を選ぶことをおすすめします。

また、ATM跡地を利用する場合は、水道やガスの取り付け工事が必要になる場合がほとんど。後から「予想外にお金が掛かってしまった」とならないよう、インフラの予算も視野に入れた上で検討しましょう。

超狭小物件の店舗実例を紹介!

■HAKO 焼肉じゃけぇ

キャンピングカーやキッチンカーを製造するJUSETマーケティング株式会社が、トラックに搭載する着脱式の製品特徴を活かした移動店舗「TORBOX(トルボックス)」を開発。神戸市兵庫区にて、日本初の移動店舗として焼肉店『HAKO焼肉じゃけぇ』をオープンしました。シェル型店舗のメリットは、賃料が発生しないこと(代わりに駐車場代を支払う)。

『HAKO焼肉じゃけぇ』は、1~6名まで収容可能な個室、キャスト可能なディスプレイ、フリーWi-Fiの提供、完全予約制による事前支払いや、セルフサービスによる完全非接触など、安心・安全かつ楽しめる空間を意識されたそうです。

■PANYA-SAN

浦和駅西口駅前にあるATM跡地に、5坪のサンドイッチ専門店『PANYA-SAN』がオープン。ショーケースにはサンドイッチがぎっしり。元ATM跡地とは思えない、オシャレな外観がポイントです。自家製の「高級食パン」を使用したサンドイッチは、1日500個売れているのだとか。食パン、サンドウィッチの製造は仲町の店舗で行っているとのこと。作業場がないというのは狭小店舗にとって大きなメリットです。

■こだわり唐揚げ から正 上板橋店

空前の大ブームとなっている唐揚げ。日本唐揚協会の調査によると、2021年4月時点での全国の唐揚げ専門店の数は推定3123店舗にも上るそうです。

2021年2月にオープンした唐揚げのテイクアウト店『こだわり唐揚げ から正』上板橋店の広さはなんと6坪。唐揚げ店に必要なものは、主に揚げるためのフライヤーと冷蔵庫のみと最小限の設備で済むのがポイント。『こだわり唐揚げ から正』上板橋店は、もともとタピオカ店があった物件に入ったそう。近年、タピオカ店の跡地にからあげ店が入るケースが増加中です。狭いからこそ小回りが利くといいます。

業態・アイデアによっては、狭いことが武器になることもあります。狭さを活かした空間づくりで人気店を目指しましょう。

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