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木材や石膏ボードが値上げ、店舗デザイン費用はどうなる? 最新建築資材事情を解説

画像素材:PIXTA
新型コロナウイルスの影響で原料や物流費の高騰が続いている中、木材や石膏ボードなどの建築資材が値上がりし、建築業界に波紋が広がっています。内装材の価格にも影響が及んでおり、内装会社にとっても、内装デザインを依頼する店舗経営者にとっても、頭を悩ませるニュースが続いています。昨今の建築資材事情を改めてまとめました。

ウッドショックの影響で木材が値上げ

建築資材の中でも、特に痛手を受けているのが木材です。ここ数年、リモートワークなどによりアメリカ、および中国の住宅建築需要が高まった影響で、世界的に木材の価格が上がっています。国内の住宅の建築等に使われる木材の7割弱が輸入材であることから、建築用木材の供給が需要に追いつかない状況となりました。

もともと虫害や山火事などの影響から、木材は値上がりの傾向にありました。そこにコロナ禍で製材所の休業、コンテナ不足などが相次ぐ中、住宅建築の需要が高まったことで、さらに木材が高騰したと考えられています。経済産業省によると、2021年9月、木材・木製品・林産物全体の輸入価格は前年末比で69%に上昇。この状況をオイルショックになぞらえて「ウッドショック」と呼ぶようになりました。

全国建設労働組合総連合(全建総連)が2021年8月に行った 「ウッドショックによる工務店への受注影響調査」(32都道府県、273社より回答)によると、5月との比較で、「大きく値上がり」「若干値上がり」した業者が93%。木材価格の値上がり率は「1~2割アップ」が41%、「3~4割アップ」が34%と多くなっています。

また、「木材の価格高騰の見通し」については9割が「先行き不明(わからない)」と回答。1割が「徐々に解消されつつある」「年内中に改善の見通し」と一部改善に兆しが見られていました。実際、アメリカの住宅事情に沈静化が見られており、「一時的な現象」との見方もありました。しかし輸入価格は高止まりが続いているため、残念ながら長期化しているのが現状です。ウッドショックを受け、大和ハウス工業、積水ハウスなどの大手住宅メーカーは木材住宅を値上げしています。
画像素材:PIXTA

石膏ボードや床材、ガラスなども相次いで値上げに

木材だけではなく、鉄鉱石、アルミニウム、塩ビ樹脂、可塑剤、ナイロン・ポリエステル繊維などの原材料価格も高騰しています。理由は木材と同様、世界的な需要増加によるもの。店舗づくりに欠かせない石膏ボードや建築用ガラス、壁紙、床材なども相次いで値上がりしています。資材を運搬するガソリン代高騰の影響もあり、さまざまな企業が、苦渋の決断で値上げに踏み切っています。

例えば、鉄製の外壁材で有名なアイジー工業は、鉄板の仕入れ価格が上がった影響から、外壁材や屋根材を17%値上げしました。内装材を幅広く取り扱うサンゲツは、ファブリックの価格を13%~18%。吉野石膏は石膏ボードを30%、建築用ガラスはAGCが10%~30%、日本板硝子が15%~35%、セントラル硝子が最大40%と、大手各社それぞれ値上げ。そのほかの内装・インテリア会社も価格見直しを行っているところが多くあります。

一連の原料不足を通して「国内での生産を見直すべき」との声もあり、国内で代替生産を試みた企業もあります。例えば、アルミの原料高騰で打撃を受けたLIXILは、エクステリアの代替生産を国内で行いました。また、ウッドショックに関しても、国産の木材を活用し、木材不足解決につなげたいと考える業者も増えています。コストの問題もあり時間はかかるかもしれませんが、国内での動きが原料不足に歯止めをかける日もくるかもしれません。

さまざまな場所で影響を及ぼしている値上げラッシュ。引き続き注視する必要がありそうです。

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