1. トップ
  2. 店舗デザインマガジン
  3. 予想外の失敗も!? スケルトン天井にした飲食店のメリットとデメリット
店舗デザインマガジン

予想外の失敗も!? スケルトン天井にした飲食店のメリットとデメリット

画像素材:PIXTA
店舗の印象に大きな影響を与える「天井」。とりわけ躯体がむき出しになった天井は、スタイリッシュな雰囲気を演出できます。しかし、意外なデメリットも潜んでいるため検討する際は注意が必要。今回は、そんな「スケルトン天井」にまつわる情報をお届けします。

店舗にとって大切な天井

内装の中でも大きな面積を占める天井。お客様からの印象を左右するため、内装デザインを決めるにあたってこだわりたいところ。それと同時に、意識しなければいけないのが機能性。例えば、天井は温度や湿度を調整する役割も果たしているのです。

温かい空気は上昇し、冷たい空気は下に溜まる性質を持っています。そのため、天井が高すぎると、温かい空気が逃げてしまうことも。逆に天井が低すぎる場合には、熱や湿気が充満してしまうこともあるのです。

つまり、居心地の良い空間を作るためには、適度な高さの天井が重要になります。

スケルトン天井のメリットとデメリット

近年、リノベーションなどをする際にスケルトン天井を選択する店舗が増えています。
スケルトン天井は間仕切りがないため、通常の「ボード天井」よりも50cm〜1m程度天井が高くなり、開放的な雰囲気を演出できるでしょう。また、ガレージ風のオシャレな雰囲気になるのも大きなメリットです。

しかし、スケルトン天井にしたことで、意外な落とし穴もあります。そのひとつが「温度や湿度の調整」に向いていないということです。
スケルトン天井にした場合、通常の「ボード天井」よりも高い位置まで、冷暖房の効果が届くようにしなければいけません。当然、空間容積が大きくなる分だけ電気代がかさみやすくなります。さらに外気の影響を受けやすくなる場合もあり、それによって空調の効きが悪くなるかもしれません。

また、リノベーションの場合、天井の内部に敷き詰められている配線・ダクトなどをまとめたり、移設したりする作業も別途必要となります。古いビルの場合は、アスベストを使用していることも珍しくありません。アスベストが使用されていたとしても工事はできますが、特別な施工をしなければいけないため、さらに予算が上乗せになります。

ちなみにボード天井からスケルトン天井にする工事期間は一般的に2〜4週間ほど。規模によって大きく異なりますが、予算も50万〜150万円ほど掛かると言われています。
画像素材:PIXTA

「原状回復」は必ず視野に入れましょう

店舗を借りたばかりの時点ではあまり考えたくないものですが、さまざまな理由から退去する可能性があることも考慮しなくてはなりません。

賃貸借契約では、原状回復の義務が課せられている場合が多く、退去時には借りたときの状態に戻す工事が必要になります。スケルトン天井からボード天井に戻すとなると、解体したとき以上の費用が掛かるケースもあるため、原状回復については契約時にしっかりと確認しましょう。

飲食店の場合は特に注意が必要

飲食店の場合、営業開始前に保健所から検査を受ける必要があり、その際にスケルトン天井がNGになるケースが多々見受けられます。

保健所の役割のひとつが「衛生の向上」。スケルトン天井のむき出しになった配管に、油煙を含んだホコリが溜まるなど、衛生的な観点から指摘を受ける場合があるのです。さらに2021年6月1日の食品衛生法改正によって、検査はより厳しくなっていると言われています。

デメリットを考慮すれば「飲食店はスケルトン天井にしない」ほうが無難ではあります。開放的でおしゃれな雰囲気を演出したいなど、スケルトン天井へのこだわりがある場合は、飲食店に強い内装工事業者に依頼したり、所轄の保健所に平面図などを持参して相談したり、さまざまな対策を講じましょう。

シーリングファンをつけることで、デメリットをカバーできる場合があるなど、専門家だから知っている解決方法も多いものです。悩んだときには、プロに相談するのが一番ですよ。

店舗デザイン.COMでは、様々なタイプの会社を作品事例とともに紹介しています。色々な検索方法で自分にあったデザイン会社をデザイン設計会社設計施工会社のタイプ別に探すこともできます。また、どのように探してよいか迷われている方には、マッチングサービスがおすすめです。