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【学習塾開業ガイド】費用、資格、物件選びから集客まで徹底解説!

【学習塾開業ガイド】費用、資格、物件選びから集客まで徹底解説! Photo by 画像素材:PIXTA

少子化の進む日本ですが、学習塾の需要は依然として高い傾向にあります。これは、「子どもに良い教育を受けさせたい」と考える保護者が多いことの表れでしょう。

事実、総務省のデータによると、教育に対する1ヶ月あたりの平均支出額(二人以上の世帯)は増加傾向にあり、教育ニーズの多様化に伴い、学習塾の新規参入も増え続けています。

そこで今回は「学習塾開業」をテーマに、学習塾の運営に必要な資格や届け出、開業資金の目安、内装デザインのポイントまで解説します。ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

学習塾開業に必要な資格と届け出

個人で学習塾を開業する際に必須となる資格は特にありません。無資格でも開業可能なので、オープンまでのハードルは比較的低めだと言えるでしょう。しかし、生徒や保護者からの信頼を得るためには、教員免許(小・中・高)を取得していた方が無難。教員免許取得が難しい場合は、次のような資格もおすすめです。

  • 学習塾指導者認定/学習塾講師集団指導1級・2級
  • TOEIC700点以上/実用英語技能検定2級以上
  • 実用数学技能検定2級以上
  • 日本漢字能力検定2級以上

学習塾指導者認定/学習塾講師集団指導1級・2級

最もおすすめなのは、全国学習塾協会が実施している「学習塾指導者認定」や「学習塾集団指導(2級/1級)」などの資格にチャレンジすること。これらの資格は、塾講師に欠かせない「講師力」や「集団指導力」を認定するものなので、取得していると保護者から「指導力のある講師」と安心してもらえます。

各種技能検定

また、英語・数学・国語それぞれに関する検定も持っていると良いでしょう。特に実用英語技能検定(英検)やTOEICは知名度が高いため、英語講師を目指すならチャレンジしておきたい検定です。一般的な塾講師のレベルとされるTOEIC 600点以上も一つの目安ですが、他塾との差別化を図るなら700点、さらに上位を目指すなら800点以上が望ましいでしょう。

開業に必要な行政への届け出

開業にあたっては行政への届け出が必要です。特別な手続きは多くありませんが、以下の点は忘れずに対応しましょう。

  • 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
  • 防火管理者の選任届

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)

個人事業主として必要な「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」を、オープンから1ヶ月以内に管轄の税務署へ忘れずに提出しましょう。

防火管理者の選任届

塾の入っている建物の規模によっては、管轄の消防署に「防火管理者」の届け出が必要な場合もあります。防火管理者が必要かどうか、事前に必ずチェックしておきましょう。

学習塾開業に必要な資金の目安

学習塾の開業資金は、規模や立地、物件の状況によって大きく変動します。

小規模な場合は100~200万円程度で開業可能ですが、一般的には400万円~500万円ほど準備しておくと安心でしょう。費用の大まかな内訳は次の通りです。

  • 物件取得費
  • 工事費
  • 設備・備品費
  • 広告宣伝費
  • 運転資金

物件取得費

賃貸物件を借りる際に必要な費用のことです。自宅で開業する場合には不要ですが、賃貸物件での開業を考えている場合には敷金や礼金、前払い家賃などを準備する必要があります。

工事費

物件の外装工事と内装工事にかかる費用です。こちらも、自宅で開業する場合はほとんどかかりません。賃貸物件でも、前の店舗の内装を引き継ぐことのできる居抜き物件なら安く抑えることが可能です。

設備・備品費

授業に必要な机や椅子、黒板、ホワイトボード、パソコンなどにかかる費用です。オンライン授業を視野に入れている場合は、そのための通信設備なども必要になります。

広告宣伝費

集客に必要な費用です。学習塾の場合、顧客に塾の存在を知ってもらうことが最も重要。ホームページを作ったり、オンラインで広告を出したり、チラシを作成したりして、しっかり宣伝しましょう。SNSの開設もおすすめです。

運転資金

開業後、しばらくは生徒が集まらない可能性も考えられますので、3ヶ月~6ヶ月分程度は運転資金を貯めておきましょう。

この他、大手塾のフランチャイズとしての開業を考えている場合は、フランチャイズ加盟料などが必要になります。

学習塾における内装デザインのポイント

【学習塾開業ガイド】費用、資格、物件選びから集客まで徹底解説! Photo by 画像素材:PIXTA

学習塾は勉強のための空間。「生徒が集中して学べる」環境には、以下の要素が必要です。

  • 集中しやすい配色を心がける
  • 防音に力を入れる
  • リラックスできる机と椅子の配置にする

まず大切なのは、集中しやすい配色を心がけることです。赤や黄色などの刺激的な色は、人を興奮させ、集中力を妨げる可能性があります。長時間の学習でも落ち着いて取り組めるよう、内装には 青や緑、灰色、茶色、白などを積極的に使いましょう。また、1つの空間に使う色は3色程度に留めることも大切です。

また、「音」も集中力を阻害する大きな要因。入口からなるべく遠い位置に教室を作る、防音効果の高い壁材を使うなど、雑音が学びの邪魔をしない工夫が必要です。個別指導が中心の場合は、カフェのようにゆったりとした空間づくりも効果的。併せて、机や椅子の配置にゆとりをもたせ、圧迫感を減らすこともおすすめです。

学習塾開業を成功させるための5つのポイント

最後に、学習塾開業を成功させるためのポイントを5つ紹介します。学習塾をオープンさせる際は、以下の点に気を配ることが大切です。

  • 塾のコンセプトを明確にする
  • 下調べを入念に行い、開業する場所を決める
  • 集客に力を入れる
  • 質の高い講師を雇う
  • 学びやすい環境を整える

最も大切なのは、「どんな塾にするか」コンセプトをしっかり定めることです。進学校への受験を目指す生徒向けの塾と、勉強が苦手な生徒向けの補習塾ではまったくアプローチ方法が異なります。年齢によってもさまざまな違いがあるでしょう。そのため、まず「どんな層の生徒に何を教える塾を開くのか」をきちんと決める必要があります。

また賃貸物件の活用を予定している場合は、競合分析も重要です。なるべくライバルの少ないエリアに開業しましょう。

そして、開業に当たっては集客も欠かせません。チラシのポスティングや保護者向けの説明会実施、無料体験授業開催などに力を入れましょう。最近はWeb検索で塾にたどり着く保護者の方も多いので、Webサイトを作ったりSNSで積極的に情報発信したりすることもおすすめです。

他にも、指導力の高い講師を雇うことや学びやすい環境を整えることも大切です。学習環境に関しては見学にきた保護者が最も気にする点でもあるので、前項のポイントを押さえて質の高い空間づくりをしましょう。

学習塾開業でよくある質問

学習塾開業でよくある質問についてまとめました。

Q:他の塾との差別化を図るには?

A:オンライン授業の導入は有効な手段です。コロナ禍を経て、オンライン学習へのハードルが下がっている家庭が多いため「通塾できない日はオンライン授業も可」などの対応を取り入れれば入塾へのハードルがグンと下がります。また、オンライン指導メインの塾として開業すれば、設備費などを安く抑えることもできます。

Q:設備・備品費を安く抑えるには?

A:机や椅子などは、中古品を積極的に活用しましょう。また、簡単なものであればDIYにチャレンジすることもおすすめです。


学習塾開業を成功させる秘訣は、各ステップのポイントをしっかり押さえることです。

特に、内装は生徒と保護者の第一印象を左右する要素。不安なときはぜひ専門の業者に相談してみましょう。専門家のアドバイスは、快適で魅力的な学習環境づくりに、きっと役立つはずです。


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