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飲食店の内装をコンクリート打ちっぱなしに! 必ず知っておきたい3つのポイント

Photo by iStock.com/Kwanchai_Khammuean
オシャレで洗練された雰囲気を与えてくれる「コンクリート打ちっぱなし」の内装。出店希望者の中には、内装にそこまで手を掛けずに、「スケルトン物件のコンクリートの質感をそのまま生かしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

そこでここでは、コンクリート打ちっぱなしの物件を手掛ける際のポイントをピックアップ。プロのデザイナーの意見とともにご紹介します。

コンクリート打ちっぱなしの内装にはどんな魅力が?

コンクリート打ちっぱなしの飲食店、その一番の魅力はオシャレな内装が作れるということではないでしょうか。たとえば代々木八幡にある人気ビストロ『PATH』。天井や壁はコンクリートの質感をそのまま生かしていますが、所々に木材を加えることで温かみをプラス。洗練された雰囲気がありながらも、居心地のいい空間に仕上げています。

また「店舗デザイン.COM」で実施したアンケートでも、プロのデザイナーからこのようなコメントが得られています。

「コンクリートの打ちっぱなしは雰囲気が出ますし、かっこいいです。新築などでの構造壁であれば仕上がりも綺麗ですし、大いに見せ場として活用できると思います」(有限会社吉造/小倉知佳氏)

「コンクリート打ちっぱなしの空間に出合うとワクワクします。それ自体に価値を感じるほどです。多少コストはかかっても迷わず活用すべきでしょう。必ず成功に結びつくはずです」(吉本デザイン事務所/吉本繁樹氏)

「コンクリート打ちっぱなしは色々とデメリットもありますが、それでもなおチャレンジする方が多い魅力のある仕上げだと思います」(OFFRECO/ヤマシタマサトシ氏)

Photo by iStock.com/rilueda

知っておくべき3つのポイント

オシャレで、しかも一見すると低予算にも繋がりそうなコンクリート打ちっぱなしの内装。でも、じつは色々とデメリットも多いようです。詳しく見ていきましょう。

■配管や配線関係でひと苦労する
最も苦労する点といえばコレ。コンクリート打ちっぱなしの状態とは、つまり電気配線や給排水のための配管が丸見えだということ。これらを上手にまとめてスッキリと見せることが求められるのです。プロのデザイナーもこの点に難しさを感じているようです。

「問題なのが電気配線や給排水の配管関係です。上下水道や、ガス管などをまとめたBOXを作り、一カ所から配線や水回り関係を持っていくとスッキリと見せられて、見た目の印象もカッコよく仕上がります」(有限会社吉造/小倉知佳氏)

「注意すべきは設備配管等の処理です。自由さの象徴である「打ちっぱなし」にも規律は必要です。無作為なダクト、配管、配線、照明などの設備が空間を台無しにする場合があります。自然で魅力的な打ちっぱなし空間を演出するためには、設備の造形にもデザイナーのコントロールが必要です」(吉本デザイン事務所/吉本繁樹氏)

■断熱効果が低い。強力な空調システムが必要
コンクリート打ちっぱなしの状態は外気の影響をそのまま受けてしまいます。外断熱をしている建物なら問題ありませんが、そうでない場合は夏は暑く、冬は寒いという状況に。出力の強い空調が必須のようです。

「忘れていけないのが冷暖房効率の問題です。もともとの建築計画では内装壁を設ける前提の設計が多いので、コンクリート打ちっぱなしのままですと、冷暖房の熱が壁などから逃げます。つまり、夏は冷えづらく、冬は冷えやすくなります。解消するには空調の馬力をあげたりする必要がありますね」(OFFRECO/ヤマシタマサトシ氏)

■意外とコストがかかる
コンクリート打ちっぱなしということは、つまり仕上げが不要なわけですから、「コストを抑えられるはず」と考える方も多いはず。しかし、意外なところでコストが掛かってしまうようです。

「コンクリート打ちっぱなしの店舗は『仕上げを何もしない』のではなく、『何もしていないように見せる』と考えて頂いたほうが正確で、そのために、場合によってはお金が掛かる場合もありますので、ご注意いただく必要があります」(櫻井建築事務所/櫻井俊宏氏)

「空調ダクト類は天井内部に隠す時は最低限のレベルのモノでも問題ないですが、スケルトン天井の場合はダクト類の保温処理なども変わってきます。当然これもコストが上がります」(OFFRECO/ヤマシタマサトシ氏)

「仕上げをしないので安く出来るのでは?と思いがちですが、改装の場合は既設の仕上げを剥がした後の補修が必要で、意外とコストは発生します」(クラフトワン一級建築士事務所/山本昌史氏)

さて、今回はコンクリート打ちっぱなしの物件を手掛ける際のポイントを紹介しました。意外とコストは掛かってしまいますが、上手に取り入れられれば、店の個性として大きな魅力となるはず。これから飲食店を出店する際は、内装の選択肢のひとつとして加えてみてはいかがでしょうか?

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