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飲食店の内装デザインは陰陽でメリハリをつける。印象に残りやすい店内にするポイント

Photo by iStock.com/zhudifeng
飲食店の内装を考える時、いったいどんなところに気をつければいいのでしょうか。色や素材、調度品を選ぶときに頭に入れておきたいことの一つに、正反対の色や素材を組み合わせてバランスよく見せる、陰陽の組み合わせを取り入れる方法があります。内装デザインに取り入れることでメリハリが生まれ、魅力的なインテリアを作ることができるのではないでしょうか。今回は陰陽の組み合わせを取り入れ、店内を魅力的に見せるポイントをご紹介します。

色の陰陽を組み合わせる

陰陽とは、「明るい」「暗い」、「固い」「柔らかい」などといったように、正反対のものを組み合わせてバランスを保つことを指します。例えば色は陰陽をつけやすいポイントの一つです。家具や壁、床などに使う色を、陰陽の組み合わせで取り入れることで、人目を引くパリッとしたデザインになります。色を陰と陽で分けるには、三種類の方法があります。

■色相環で考える
まず、「色相環」という円形の図を基に判断する方法です。色相環とは色相(色の違い)を円状に示した図のことで、円を時計に例えると、12時に当たる地点は黄色く、右に進むにつれて緑、水色とグラデーションになっています。6時地点は青く、そこから紫、赤、オレンジとなって、また黄色に戻ります。

この色相環の図において、円の向かい側の色を使うことで陰陽をつけられます。例えば時計でいえば3時に当たる地点の水色と9時に当たる地点の赤、また2時に当たる地点の緑と8時地点に当たる紫は対照、つまり陰陽の関係にあると考えられます。

■有彩色と無彩色で考える
有彩色は赤や青、黄色など、無彩色はいわゆるモノトーンと呼ばれる黒や白、その間のグレーなどを指します。この二つは対になっており、壁やテーブルウェアを選ぶ際に組み合わせてみることで、お互いを引き立たせることができます。

■明度で考える
色味は同じでも、明るさで差をつけてメリハリを出す考え方があります。例えば、赤い絵の具に白い絵の具を混ぜればピンクに近い明るい赤になりますが。黒い絵の具を混ぜると色が暗くなりボルドーに近づきます。その差を活かすことで、メリハリのある鮮やかな色の組み合わせを作ることができます。
Photo by iStock.com/zhudifeng

まったく違う素材を一つの内装にまとめる

色だけでなく、素材を使って陰陽の組み合わせを取り入れる方法もあります。壁紙をどうするか、床材に何を使うか、天井をどう見せるかなど、内装デザインでは選ぶポイントが数多くありますが、どの素材を選ぶかで全体的な雰囲気が変わります。

例えば、スタイリッシュなイメージのストーンを使ったテーブルに、温かみのあるコットンのテーブルウェアを組み合わせると、メリハリが生まれます。他にも木材とセラミック、タイルとレンガやガラスなど、素材の全く違うものを組み合わせてみるのも良いでしょう。

新しい×古いを組み合わせる

正反対のものを組み合わせる例として、新しいものと古いものを組み合わせるという方法もあります。二つを並べることで新しいものはより新しく見え、古いものはより歴史を感じられるようになり、相乗効果が生まれます。

■古民家カフェ
例えば数年前から姿を現した古民家カフェは、もはやブームを超え一般的なカフェの一種として地位を確立しています。「古い」建物に「新しい」内装やメニューを取り入れ、そのギャップが魅力となりお客様の心を掴みました。

飲食店の事例としては、自由が丘の『古桑庵』があります。こちらは、ブームを乗り越え地域に定着した古民家カフェの一つです。歴史を感じる外壁と昔ながらの瓦屋根は、地方出身者にどこか故郷を思わせます。そして石畳を進んだ先に現れる母屋の中は、障子、畳、ちゃぶ台という日本の昔ながらの雰囲気。しかし、店内は新しくできたお店のような清潔感が保たれており、メニューも、抹茶やあんみつなどの日本に古くからあるものから、イチゴミルクやバナナミルクといったハイカラなものまで。お店全体としてうまくバランスをとっています。

■ネオ大衆居酒屋
ネオ大衆居酒屋もまた、「新しいもの×古いもの」を上手に取り入れた一例。これは赤ちょうちんや立ち飲みなど、いわゆる昔ながらの大衆居酒屋に、モダンさを取り入れたお店のこと。その成功例の一つが、『恵比寿 マルヒ』です。店内に入ると、真っ赤なダルマがお出迎え。枝豆などのお料理は、大衆居酒屋で瀕用される銀色の楕円皿で提供されます。その一方で牛タンのローストビーフといった、以前までの大衆居酒屋のイメージとは違ったメニューも多く取り揃えられています。ファサードは洗練されており、カフェのテラスを思わせる店外席も新鮮な印象を与えます。

内装デザインで陰陽の組み合わせを活用するときの注意

陰陽でメリハリをつけることは店内を印象的にすることに一役買ってくれますが、テイストは一つに統一したほうが良いでしょう。例えばエスニックバリ風の家具をヨーロピアンな店内に置いても、上手く馴染みません。畳の上に北欧テイストのダイニングテーブルを置いて、浮いてしまうこともあります。

また、デザインにあまり自信がない場合は、陰か陽のどちらかをベースにし、アクセントとしてもう片方を使うようにするとバラバラな印象になりません。悩んだときは、プロの内装デザイナーに相談しましょう。

ちょっとしたコツを知っていれば、陰陽の組み合わせを活かしてメリハリのある内装が作れるはず。お客様に「またあのお店に行きたい」と思ってもらえるような素敵な店内になるよう、工夫してみましょう。

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