飲食店の内装づくりで大切なのは、希望をきちんと伝えること。内装デザイナーへの伝え方
2020-08-05

希望のデザインイメージの情報は、多ければ多いほうがいい
自分が思い描いていた店舗が形になることはとてもワクワクしますが、一方で、工事の段階では、本当につくりたいデザインが形になるかどうか不安がつきまとうことも。また、ざっくりとは想像できても、具体的に思い描くことが苦手な人も多いはず。しかし、理想の店舗をつくるには、内装デザイナーに自分が持つイメージや希望をしっかりと伝えることが非常に大切。例えば「ナチュラル」という言葉から木々の緑を想像する人もいれば、海の青を想像する人もいます。ほかにも、木目の茶色を想像する人もいるはずです。自分が考えるナチュラルと、デザイナーが考えるナチュラルのイメージが同じとは限りません。このようなすれ違いを避けるためにも、すり合わせ前にコンセプトや希望のデザインを明確にし、伝えられる情報をできるだけ増やしておく必要があります。
では、具体的に伝える情報を増やすにはどうすればいいのでしょうか。ポイントを見ていきましょう。
どんなデザインにしたいか、5W1Hを使って考えてみよう
デザイナーに伝える情報は、多ければ多いほど、また具体的であればあるほど、あなたにとって完成度の高い店舗づくりに近づきます。まずは、自分の中にあるイメージや理想を引き出すために、「5W1H」に沿って箇条書きにしてみましょう。漠然としていたイメージを具体的にすることができます。■What【何をコンセプトにするか】
コンセプトは明確ですか? 大衆的、隠れ家、ナチュラル、異空間……どんな空間でどんな料理を提供し、お客様にどんな気持ちで過ごしたり、どんな経験をしたりして欲しいのか、改めてコンセプトを洗い出し、書き出してみましょう。
■Where【どこを重要視するか】
「雰囲気を演出するためにデザインに凝りたい」「坪数は多くない分、開放感が欲しい」「テーブルごとにテーマを持たせたい」など、店舗のどこに価値を持たせるか考えましょう。料理の種類やサービス方法によっては、動線が最重要になるケースもありますし、予算を重要視するのもひとつの方法です。客席はもちろん、厨房においても希望がある場合、それも書き出しましょう。
■When【いつ(どの時間帯)がメインか】
ランチタイム、カフェタイム、ディナータイム、どの時間帯に力を入れて営業をしていきたいですか? 力を入れる時間帯によって色選びや配色、インテリアや最適なライティングなどが変わることがあるので、デザイナーに相談してみましょう。
■Who【誰に向けた店舗か】
ターゲットとする層はどんな層でしょうか? ビジネスマン、ファミリー、流行に敏感な若者など、ターゲット層により好むデザインは異なります。また、最適な席配置や数、お手洗いの重要度なども変わることでしょう。ターゲット層を明確にし、デザイナーから広くアドバイスをもらうと良いでしょう。
■Why【なぜその内装にしたいのか】
書き出したことで自分の頭の中にある整理され、より明確なコンセプトや内装の希望が見えてきたはず。そこで、今まで書き出したことに一貫性があるか見直してみましょう。
一つひとつの希望は、最初に考えたコンセプトにマッチしていますか? もしズレがあるなら、どうすればコンセプトに合うか、もしくはコンセプトは本当にそのままで良いのかを見直していきましょう。
■How much【予算はいくらか】
理想の店舗とは空間づくりだけを指すのではありません。予算も当てはまるかどうかも重要なポイントです。理想が膨らみ過ぎて、予算オーバーしてしまうというのはよくあるケース。初期投資にどれだけかけるかは、オープン後の運営に影響するので、最初に予算を設定することをおすすめします。 そのほか、デザインを進めていくにあたって、迷う場合はデザイナーに複数のプランを提案してもらうのも有効な手段です。ただ、提案してもらったプランによっては、これまた予算オーバーにつながることがあるため、やはり早い段階での予算を設定しておくことは欠かせません。予算の設定が難しい場合は、数社に相見積を依頼し、比較しながら検討するのも良いでしょう。

イメージは写真などを活用して伝えるのがおすすめ
デザイナーとのすり合わせ時は、イメージや希望に合った既存店舗や写真、雑誌の切り抜き等がある場合、それらを活用して情報を伝えていきましょう。特に、色味や質感など細かい情報は言葉にするのが難しいため、目に見える情報で伝えるのがベター。また、メニュー構成やカトラリーなど一見内装に関係しないように思う情報であっても、イメージが固まっているなら情報を伝えてみましょう。デザイナーの理解が深まり、完成形を共有できるようになるでしょう。
「こういう店舗をつくりたい!」としっかりとデザイナーに伝えることは、店舗づくりへの熱意を伝えることでもあります。デザイナーの心に火をつけられれば、完成度はより高くなるはず。デザイナーと協力し合いながら、理想の開業を目指してみてはいかがでしょうか。
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