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飲食店の確定申告、内装費はどう記載すべき? 減価償却や耐用年数についても解説

画像素材:PIXTA
年が明けると、「そろそろ準備をしなければ」と考え始める「確定申告」。
1月1日~12月31日の所得を計算し申告書を提出することで、所得税の納税額が決定します。とはいえ、飲食店を開業したばかりのオーナーにとって、専門用語やルールが多いはじめての確定申告は分からないことだらけ。
今回は、なかでも大きな額となる「内装費」の記載方法や注意点をご紹介します。

「減価償却」と「耐用年数」

確定申告を前に、知っておきたいキーワードが「減価償却」と「耐用年数」です。まず「原価償却」とは、時間が経つにつれて劣化する固定資産を購入したときに、取得のための支払額を数年に分けて少しずつ経費とする会計処理になります。この支払額を分ける期間の基準となるのが「耐用年数」です。耐用年数とは、資産の使用可能な期間のことで、期間は資産ごとに異なります。国税庁のページで、規定された耐用年数を確認しておきましょう。

<参考>「【確定申告書等作成コーナー】-耐用年数表」(国税庁)

内装費は「減価償却」で会計処理

では、内装費はどうなるのかというと、「減価償却」で会計処理を行います。減価償却でない場合、例えば内装費にかかった500万円を1年目で全て経費に算入したらどうなるでしょうか。恐らく、1年目に利益は出ず、場合によっては大幅な赤字に。2年目以降は黒字になることが予想されますが、店舗の正しい業績を見ることができません。耐用年数に従い、正しく経費計上することによって、より正確な利益の推移を見ることができるようになります。

また、毎年100万円の減価償却費を経費にできれば、利益額もその分抑えられることになります。つまり、減価償却は長期間にわたる節税にも繋がる仕組みでもあるのです。

<参考>「【デザイナーの流儀-内装・施工に関するFAQ】店舗の内装工事の耐用年数はどれくらいの期間(年数)で減価償却するのが一般的ですか?」(店舗デザイン.COM)
画像素材:PIXTA

「建物附属設備」と「建物」を取り分けよう

国税庁による耐用年数表と照らし合わせる場合、内装費にまつわるものは「建物附属設備」と「建物」の2つをチェックします。まずは下準備として、内装工事に関連する明細書を用意。消耗品や厨房機器など工事に関係がない備品の明細書は、別に取り分けておきましょう。

■「建物附属設備」を取り分ける

手元に工事関連費にまつわるものだけが残れば、その中から「建物附属設備」を見つけましょう。「建物附属設備」に関連するものは、下記のようなものです。

・電気整備(照明設備を含む)
・給排水・衛生設備、ガス設備
・冷房、暖房、通風又はボイラー設備
・店舗簡易装備
・可動式間仕切り
・昇降機設備
・アーケードまたは日よけ整備
・エヤーカーテン又はドアー自動開閉設備
・消火、排煙又は災害報知設備及び格納式避難設備

飲食店の内装工事に該当するものが多い「店舗簡易装備」は、看板やルーバーなど装飾を兼ねた造作、陳列棚やカウンター(比較的容易に取り換えできるもの。単に床の上に置いたものを除く)などが該当します。また冷暖房機器については、取り外しが容易な家庭用エアコンは含まれず、ダクトを通じて相当広範囲にわたって冷房するものが該当します。

■残ったものは「建物」へ分類

「建物附属設備」を取り分け、手元に残った明細は「建物」へ分類します。自身の所有物件であれば、耐用年数表を確認します。構造や用途、面積などで耐用年数が異なるため、事前に登記事項証明書などで、確認しておきましょう。

賃貸物件の場合は、「賃借期間」とできることもありますが、少数派。多くの場合、「建物の耐用年数、造作の種類、用途、使用材質等から合理的に見積った耐用年数」を見積もる必要があります。見積もり方で一般的なのは、耐用年数の平均値を算出して、建物全体の耐用年数を算出する次の方法です。

1)造作の種類ごとに支払った価格を書き出す
2)造作の種類ごとにそれぞれの個別耐用年数を調べる
3)【1】の価格を【2】の耐用年数で割り、それぞれの1年あたりの売却額を算出する
4)【1】で書き出した価格の合計を、【3】の1年あたりの売却額で割り、耐用年数を算出する

内装工事にまつわる確定申告は、複雑な部分が多く、一人ですべてを終わらせるのは難しいかもしれません。そんなときは税理士に依頼したり、国税局電話相談センターなどを利用してみるのもおすすめです。

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