昭和情緒漂う木造３階建ての物件を
どこか懐かしい古民家風に蘇らせた和風バルです。

まず挑んだのは、建築躯体工事でした。
内部は階段が極端に急勾配だったため、
新しく緩やかな階段をかける必要があったのです。

なんといっても、お店の方は、
１Ｆ-3Ｆまでをこの階段を伝って、
日に何度も往復するわけですから重要ポイントです。

邪魔な梁を切り、補強の梁をかけ、贅沢に松の無垢材を使用した
立派な階段が完成しました。
体への負担を極力抑えた絶妙な高さの段差も自慢です。

１FBARスペースは、カウンターバックに金の牡丹の壁画を、
その対面には深紅の壁面で、
オーナーの要望である「色っぽさ、艶っぽさ」を表現しました。

2、3Fは低コストを考慮してクロス貼りとなりましたが、
クロス特有の安っぽさがでないよう素材感のあるクロスを厳選しました。
装飾の柱や長押に古材を使用し、また、階段が景観の良いアクセントにもなり、
１Fとは対照的に気負いのない落ち着いた雰囲気になりました。

後にも先にもないであろう（!?）二週間という短い工期での新装工事でしたが、
「予想以上の出来でした」とオーナー様からお褒めの言葉をいただき、
おかげさまで美味しい日本酒に酔うことができました。