ECから実店舗へ展開するメリット&デメリット【O2Oマーケティングが成功の鍵!】
2022年1月28日
インターネットを通じて買い物ができるECサイトは生活になくてはならないものとなりました。しかし、コロナ禍が収束し人々の目が外へ向き始めた今、EC業界には「このままでは厳しい」という危機感も広がっています。
そこで、今回は「ECサイトから実店舗を展開するメリットとデメリット」をテーマとして取り上げることにしました。今後のEC事業の懸念点から、ECサイトを持ちつつ実店舗を展開することのメリットやデメリット、ECサイトから実店舗へ顧客を誘導する手法などについて解説します。ご参考にしていただければ幸いです。
今のままでは厳しい?今後のEC事業の懸念点
「不要不急の外出は控えましょう」と叫ばれたコロナ禍、インターネットで簡単に買い物ができる仕組みが重宝され、それによりEC事業は爆発的に拡大しました。しかし、事態が収束するにつれ、順風満帆に見えたEC事業にも懸念点が現れ、「今のままでは厳しい」という声も盛んに聞かれるように……。未来に向けての不安材料とされているのは主に以下のポイントです。
- コロナ禍の反動から、モノではなく体験にお金をかける消費者が増えている
- 消費者のニーズが多様化している
- 消費者がWebショッピングに慣れ、衝動買いをしなくなった
- 高額商品はWebでの売れ行きが渋い
コロナ禍で外に出られなかった反動で、現在は「モノ消費」より体験にお金をかける「コト消費」が優勢です。この状況はもうしばらく続くと言われています。また、消費者のニーズが多様化しており、通り一遍なWeb販売では興味を示してもらえなくなっていることも問題だと言えるでしょう。
その上、不景気の中で多くの消費者がWebショッピングに慣れ、Webでの衝動買いをしなくなったことも不安材料の一つです。高額商品はもともとWebよりも店頭での売れ行きが良いこともあり、現状維持のままだとEC事業の未来は暗いと言わざるを得ないでしょう。
時代は「ECサイト×リアル店舗」!実店舗運営のメリットとは?
そこで検討したいのがECサイトを運営しながらリアル店舗を持つこと。ECサイトとリアル店舗では集客方法や営業時間帯、お客様の信頼感の得やすさなど、さまざまな面で違いがあり、リアル店舗を運営すればECサイトの弱みをカバーできると言われています。リアル店舗を開業することで得られるメリットは次の通りです。
- 商品の情報が正確に伝わりやすい
- 商品の魅力をスタッフがその場でお客様に伝えられる
- お客様の意見をその場で聞ける
- スタッフの対応次第でお客様をファン化させやすい
リアル店舗では、商品をその場で実際に手に取ることが可能です。そのため、商品の素材やサイズ、色合いなどが正確に伝わりやすいと言えます。また、スタッフがその場で商品の魅力をお客様に伝えることも可能です。お客様の悩み事や要望をその場でヒアリングし、一人ひとりにあった細やかな提案をすることもできるでしょう。また、お客様から「もっとこういった商品がほしい」というリクエストを聞き出すこともECサイトより容易です。
接客力のあるスタッフがいれば、その対応次第でお客様に商品だけでなくお店自体のファンになってもらうこともできます。実店舗はECサイトに比べて臨機応変な対応が可能で、かつお客様と血の通った交流を持つことが期待できるのです。
リスクもあり!リアル店舗開業のデメリット
もちろん、実店舗を持つことはメリットだけではなくリスクもあります。ECサイトを運営しながらリアル店舗を持つことのデメリットは以下の通りです。
- 初期投資としてまとまった金額が必要
- ECサイトに比べてランニングコストがかかる
- 場所や営業時間が限定される
リアル店舗を持つ上で最も大きなデメリットとなるのが、初期費用とランニングコストの大きさ。品物が思うように売れなくても店舗の家賃や光熱費は払い続けなければなりませんし、スタッフを雇っていたら人件費も必要です。また、営業場所や営業時間が限定されることも問題でしょう。
リアル店舗を運営する場合は、客層を見極め、適した場所でなるべくコストを抑えて営業を始めることが大切です。そして、お客様一人ひとりから信頼を得てお店のファンになってもらえるよう努めましょう。
ECサイトとリアル店舗を繋ぐ架け橋「O2O」
ECサイトとリアル店舗をつなぐ架け橋として現在注目されているのが「O2O(Online to Offline)」です。これは、その名の通りオンラインからオフラインへ送客する手法で、次のような施策が例として挙げられます。
- メールマガジンで実店舗のセール情報を流して来店を促す
- ECサイトに登録している顧客向けに実店舗で使用可能なクーポンを発行する
- Webサイトで実店舗の魅力的な情報を積極的に発信する
- メールマガジンでリピーター向けの割引券を配る
「O2O」は、実店舗とECサイトの強みを明確に区別し、その上でオンラインからオフラインへ、顧客を誘導する方法だと考えると良いでしょう。さらに踏み込み、オンラインとオフラインを融合して「一つのもの」と考える「OMO(Online Merges with Offline)」と呼ばれる手法を用いる企業も増えています。
オンラインとオフライン、それぞれの良さを活かした販売戦略を立てる場合、店舗デザインもそれに合わせて工夫が必要です。それぞれのお店の戦略にマッチした内装デザインを考える上でプロの視点はなくてはならないものだと言えるでしょう。ぜひ、ECサイトから実店舗を展開する際は、専門家の意見も取り入れてより良い内装デザインを考えてみてはいかがでしょうか。
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