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ペット同伴可能店に必要な資格や届け出とは?【ペットフレンドリーな店舗デザイン】

Photo by 画像素材:PIXTA

約10世帯に1世帯は犬を飼育していると言われる日本。ペット同伴可の飲食店は「家族の一員であるペットと一緒に食事のできるカフェやレストラン」として高い人気を誇りますが、欧米と比較すると普及率が低く、まだまだ数が足りていないのが現状です。ニーズが高いため、「ペット連れの方を新たな顧客として取り込みたい」と考えているオーナーの方も多いのではないでしょうか?


そこで今回のテーマは「ペットフレンドリーな飲食店」。必要となる資格や届け出、気をつけるべきこと、店舗デザインのポイントなどについて解説します。ぜひご参考にしていただければ幸いです。


ペットフレンドリーな飲食店に必要な資格や届け出

ペットフレンドリーで、ペットの同伴可能な飲食店を経営する場合に必要な資格は特にありません。通常の飲食店をオープンさせる時とほぼ同じ手続きで大丈夫です。ただし、管轄の保健所に届け出て営業許可書をもらう際に、「ペット同伴可能な店」であることをきちんと申請し、保健所の設けたルールをクリアする必要があります。ルールは保健所ごとにやや異なりますが、概ね次のような基準が設けられています。

  • 直接照明を使いすぎない
  • 下からの照明を取り入れる
  • お客様に向けて「ペット同伴可能な店」であることをわかりやすく明示・周知する
  • キッチンとフロアの間をしっかり区切って衛生面に配慮する
  • 客席フロアに手洗いできるスペースを作る
  • 客席フロアにペット用のトイレスペースを作らない
  • 広範囲を明るく照らす照明器具を活用する

店内の隅々まで明るく照らし、影を作らないよう意識するとミステリアスかつドラマティックな雰囲気はなくなり、開けっぴろげで気安く賑やかな印象になります。


「看板犬」には別途で確認や許可が必要

「看板犬」がいるお店はSNSなどでも人気があるため、「ペットフレンドリーな店舗にするなら、ぜひお店でも動物を飼いたい」と考える方もいるでしょう。店側が営利目的で動物を取り扱う場合は、別途「第一種動物取扱業」の登録が必要となります。「第一種動物取扱業」には七つの区分があり、看板犬を置く際のカテゴリは「展示」に該当する可能性があるでしょう。


また「第一種動物取扱業」の登録を行う場合、専任の「動物取扱責任者」を立てる必要があります。「動物取扱責任者」になるためには該当の動物の飼育経験や、動物飼育に関する知識を証明するための資格を持っていることが必要条件になるため、条件を満たしていない場合は早めに研修や試験を受けましょう。


申請費用は15,000円程度(東京都・大阪府の例)です。登録申請の大まかな流れは同じですが、細部に違いがあることも多いため、必ず事前に各自治体に確認してください。各都道府県の「動物愛護相談センター」や「動物愛護管理センター」などが担当窓口です。


ペットフレンドリーな店舗を運営する上でのポイント

Photo by 画像素材:PIXTA

ペット同伴可のお店は、度々ニオイや騒音などで近隣住民とトラブルになることがあります。すべての方に愛されるペットフレンドリーな店舗にするためには、以下の点に気をつけましょう。


  • 衛生面に力を入れ、清潔感をアピールする
  • 防音ガラスなどを導入し、騒音対策を徹底する
  • ニオイがこもらないよう換気を意識する
  • ペット同士がトラブルを起こしにくい席の配置にする
  • ルールを設定し、わかりやすい場所に掲示する

ペット同伴可の店舗において、もっとも気をつけなければならないのは衛生面です。普通の飲食店以上に清掃には力をいれましょう。お客様がお帰りになる都度消毒を行ったり、動物の抜け毛を粘着テープでとったりするなどの対策が有効です。必要以上にものを置かず、すっきりとしたお店を心がけると掃除がしやすくなります。


また、吠え声を外に響かせないためには、防音ガラスをはじめとする騒音対策も欠かせません。ニオイがこもらないよう換気設備にお金をかけることも有効です。それ以外に「テーブルにペットをのせない」など店側がルールをしっかり設定し、目に入りやすい場所に掲示するのもおすすめです。お客様にもわかりやすく、トラブルを事前に防げます。


ペットフレンドリーな店舗デザインのコツ

成功しているペットフレンドリーな飲食店は、多くの場合店舗デザインにもこだわっています。ペットを連れたお客様にとって便利な内装には次のようなものがあります。


  • 滑りにくい床になっている
  • ペット同士が意識し合わないつくりになっている
  • テラス席を充実させる
  • ペット連れとそうでないお客様の席を分ける

フローリングなど滑りやすい床材を避けることで、ペットが転びにくい環境になります。また、パーテーションや壁の凹凸を利用して、ペット同士がお互い目に入りにくい状態になっているとソワソワしたり暴れてしまったりすることが少なくなるでしょう。ペット同伴席を一般席と分けることで「気兼ねなく楽しめる」という意見もあるため、スペースに余裕があれば席自体を分けることも有効です。


ペットを連れたお客様にとってもそうでないお客様にとっても使いやすい店舗デザインにするのはなかなか難しいことです。ぜひ、ペットフレンドリーな飲食店の内装に関わったことのある専門の業者に相談してみましょう。



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