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10坪程度の飲食店を開業するならチェック!【狭小店開業の基本デザイン】

Photo by 画像素材:PIXTA

初めて自分のお店を持とうと思ったとき、「まずは狭めの空間で」と考える方も多いのではないでしょうか?


狭小店は、「開業のために準備するものが少ない」、「家賃を始めとする運転資金を最小限に抑えられる」などさまざまなメリットがあります。しかし、「狭い空間でどんなお店が実現可能なのか?」など、具体的な部分が曖昧だという悩みもよく見かけます。


そこで、今回は「狭小店開業の基本デザイン」をテーマとして取り上げます。約10坪でどんなお店が実現できるのか、また狭小店は内装工事に関してどのような問題を抱えているのか、小さな店舗の内装デザインで工夫できるポイントなどについて説明します。ぜひ参考にしてください。


約10坪で実現可能なお店とは?

まず、約10坪で実現可能な店舗がどのようなものなのか、具体的に考えてみましょう。1坪というのは約3.3㎡。畳1枚分の大きさは地域によってやや異なりますが、3.3㎡は2畳弱~2畳程度と同じ広さだと捉えるとわかりやすいのではないでしょうか。


つまり、10坪とは19~20畳ほど。3人程度のファミリーが暮らすのに最低必要な広さが24畳程度と言われていますので、それより狭い面積です。このスペースにキッチンや客席、お手洗いなどを設置することになります。


キッチンは取り扱うメニューにもよりますが敷地面積全体の2~3割が適当だと考えられているので、10坪のうち2~3坪(4畳~6畳程度)が厨房、それ以外が客席や通路、お手洗いなどのスペースです。


客席数や一般的な飲食店の場合、1坪あたり1.5席~2席程度が妥当ですから、もし客席スペースが5坪程度とれたとしても、設置できるのは7~10席程度。グループ客というよりは1人~2人で来店するお客様をメインターゲットとしたお店になりそうなことがイメージできるでしょう。


10坪のお店の内装工事は思ったより費用がかかる!?

次に、約10坪のお店の内装工事費用がどれくらいかかるのかについて見ていきましょう。内装費用は「1坪あたりいくら」で考えるのが一般的です。飲食店は他業種の店舗に比べて内装工事費用が高めになる傾向があり、多くの場合「1坪あたり30万円~50万円程度」が相場だと言われています。


「なるほど、では10坪の店舗なら300万円~500万円程度見積もっておけばいいのか」そう捉えたくなりますが、それはやや早計。実は、10坪程度の狭小店は次の2つの理由により想定より内装工事費用がかかるケースが多いのです。


  • 店舗面積問わず必要な設備がある
  • 店内が狭いため一度に作業できる職人の数が限られる

1番の理由は、店舗面積問わず「絶対に必要な設備」があるからです。このため、小さなお店になればなるほど1坪当たりの単価は高くなりがちです。また、店内が狭く、一度に作業できるスタッフが限られる場合がほとんどなので、工事期間が長くなりやすいのも理由の一つです。10坪程度のお店の内装工事を考えるときは、削れる部分は削った上で事前にしっかりと相見積もりをとることをおすすめします。



飲食店の内装工事費の相場はこちら: 飲食店の内装工事費用の相場

小さなお店でもお洒落で機能的にするには?

Photo by 画像素材:PIXTA

続いて、小さなお店の内装デザインを考える際、ぜひ取り入れたい工夫について紹介します。10坪程度の狭小店は、以下のポイントをおさえて内装を考えると良いでしょう。


  • 導線をシンプルにする
  • 音やにおい、視線が邪魔にならないよう気をつける
  • 白などの明るい色を基調にする
  • ダウンライトを効果的に活用する
  • 収納もデザインの一環として考える
  • 流行を取り入れる

狭いお店の場合、お客様同士または店員とお客様がすれ違うシーンでお互いがぶつかってしまい、ストレスになることが多々あります。そのため、人がどのように動くかシミュレーションし、なるべくシンプルでわかりやすい導線を作ることが大切です。


また、小さな店舗ではどうしても人と人との距離が近くなるため、話し声や互いの視線、においなどが気に障りやすいという問題もあります。視線の合いにくい席配置を考えるなど、できる範囲で工夫しましょう。


店内を広く見せたい場合は白やクリーム色など、明るい色を基調とすると良いでしょう。圧迫感のない落ち着いた店内になります。もちろんこれを逆手にとり、黒をはじめとする暗めの色をあえて用いることで秘密基地のような雰囲気を演出することも可能です。店舗の明かりに関しては、天井埋め込み型のライトを用いることがおすすめ。光の広がり方がよりナチュラルになります。


その他、お洒落な収納家具を用いることで収納をデザインの一環として取り入れたり、流行を意識したりするのも良い方法です。例えば、海外の方が多く訪れるお店では積極的に和風のデザインを組み込むとお客様のニーズをおさえた内装を作り上げることができます。


小さなお店の内装工事費用を抑えるためにできること

最後に、小さなお店の内装工事費用を抑えるためにできることについて考えていきましょう。デザインの面では、以下のような工夫が可能です。


  • シンプルな空間づくりを意識する
  • 特殊な素材を使わない・仕上げに凝り過ぎない
  • DIYやリサイクルショップも積極的に活用する

最も大切なことは、複雑なデザインや凝った装飾を用いず、できる限りシンプルな空間づくりをすることです。シンプルですっきりとした店内は必要最小限のものしかない状態ですので、工事費用を最小限に抑えることができます。それでいて、お洒落で落ち着いた雰囲気に仕上がるので一石二鳥だと言えるでしょう。また、特殊で高品質な素材をなるべく使わないようにすることも重要です。


また、部分的にDIYを活用してみるのも良いでしょう。手作りの家具や装飾品は安く仕上がるだけでなく、店舗への愛着にも繋がります。狭小店の内装デザインは一般的な店舗より気をつけるべきポイントが多いため、悩んだらぜひ専門の業者に相談してみましょう。




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