2店舗目の飲食店を出店する前に要チェック!【多店舗展開の店舗デザインのポイント】
2024年11月19日
1店舗目の経営が軌道に乗りスタッフの練度も上がってくると、「そろそろ2店舗目の出店を考えたい」と思う飲食店オーナーも多いのではないでしょうか? そうは言っても、 2店舗目の出店には1店舗目とは異なる注意点が多々あります。
そこで、今回は「飲食店における2店舗目の開業」をテーマとして取り上げます。2店舗目を出店する際に基本となる考え方や店舗デザインのセオリーなどについて説明しますので、ぜひ参考にしてください。
2店舗目の飲食店を出店する際のポイント
はじめに、2店舗目の飲食店を出店する際のポイントについて確認しましょう。一般的には次のような部分に注意して出店すると失敗しにくいと考えられています。
- 1店舗目とコンセプトを揃える
- 1店舗目の業態や規模から大きく変えすぎない
- 1店舗目に近い場所でオープンする
- 1店舗目より空間づくりを洗練させる
2店舗目の飲食店を成功に導くコツは、簡単に言ってしまえば「1店舗目のノウハウを活かしつつ、導線や店舗デザインなどの細かな不満点を改善する」ことです。
お店のコンセプトや業態や規模が違いすぎると、客層や運営の方法が異なりすぎてノウハウを活かせません。また、「同じ経営者の店」としての色も出しにくくなります。そのため、コンセプトや業態、規模については冒険しないようにしましょう。
その代わり、家具の配置や導線など、1店舗目で気づいた不満点・失敗点は改善する必要があります。空間づくりの面で1店舗目よりブラッシュアップされたお店を目指し、その後の多店舗経営への基礎を作りましょう。
初出店の店舗で発生しやすい店舗デザインの問題点
次に、初出店である1店舗目で発生しやすい問題点について見ていきましょう。運営上致命的ではないものの、「もっとこうしておけば良かった」と考えることが多いのは、次のようなポイントだと言われています。
- 収納スペースの広さ
- フロアから見える場所
- 従業員の着替えスペースの大きさ
- 死角になってしまう客席
収納スペースは当初「十分だろう」と考えて確保しても足りなくなるケースが多いようです。また、客席のあるフロアからキッチンの流し場やゴミ置き場が丸見えになっていることに気づかないというパターンも少なくないでしょう。
他にも、「従業員が一度に数人着替えるには更衣室が狭い」、「スタッフがフロアを見渡した際、死角になってしまう客席がいくつかある」なども実際に運営を始めないと気づきにくいポイントです。
2店舗では、こういった1店舗でありがちな「小さな問題点」をすべて改善し、ブラッシュアップすることを目標としましょう。
2店舗でこだわりたい内装・外装のポイント
続いて、2店舗目の出店時にこだわりたい内装・外装のポイントについて見ていきましょう。2店舗目では、前述の問題点を改善しつつ、以下の点に気をつけて店舗をデザインすることをおすすめします。
- 外装に1店舗目との共通点を作る
- どんなジャンルのメニューを扱っているかわかりやすい外装にする
- 物の置き場は1店舗目となるべく近づける
- お客様とスタッフの導線に気を配る
外装を1店舗目と近づけることで、「店のカラー」をお客様に印象づけることができます。「あのお店の2店舗目だな」とすぐ気づいてもらえれば、気軽に入店してもらえますし、宣伝もしやすくなります。その上で、取り扱っている料理のジャンルや価格帯が外からすぐわかるよう、工夫すると良いでしょう。
また、店内の物の置き場や家具の配置は1店舗目となるべく近づけましょう。1店舗目のスタッフが移ってきたり手伝ってくれたりする際、1店舗目と大きな違いがない方が感覚的に作業しやすくなります。
お客様とスタッフの導線については、1店舗目の失敗点を活かしつつ改めて考え直すと良いでしょう。
2店舗も1店舗目の店舗デザインに必ず似せるべき?
最後に、「2店舗目の店舗デザインは1店舗目に必ず似せるべきか」ということについて考えていきましょう。
これまで、「2店舗目のコンセプトは1店舗目と同じにした方が良い」「2店舗目の外装に1店舗目との共通点を作ったほうが良い」など、お店としてのカラーを打ち出すことの大切さについて説明してきました。
もちろん、そのような意識は大切です。ただ、周囲の店舗との兼ね合いや土地の形などを意識して店舗デザインをすることも同じくらい重要です。外せないポイントについて整理し、そこを反映しつつ柔軟にデザインすると良いでしょう。
はじめにも述べた通り、2店舗目の店舗デザインは1店舗目とはまた異なる難しさがあります。不安がある場合は、ぜひ専門の業者に相談してください!
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