【自宅カフェ開業ガイド】資金・資格・許可は?失敗しないための手順を徹底解説
2026-02-17
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こだわりのコーヒーや紅茶、手作りの空間で人をもてなす「カフェ経営」。カフェ巡りが趣味の方なら、一度は「いつか自分のお店を持ちたい」と夢見たことがあるのではないでしょうか?
近年、副業解禁やリモートワークの普及に伴い、「自宅の一部を改装してカフェを開く」というスタイルが注目を集めています。
そこで本記事では、テナントを借りずに自宅でカフェを開業する方法を徹底解説します。メリットや必要な資金、絶対に押さえておくべき法的手続きまで、失敗しないためのロードマップとしてご活用ください。
初期費用減&通勤ゼロ!自宅カフェが選ばれる3つの理由
なぜ今、あえて「自宅カフェ」が選ばれているのでしょうか。テナントを借りる一般的な開業と比較し、以下の3つの大きなメリットがあります。
- メリット1: 初期費用を大幅に抑えられる
- メリット2: 柔軟な働き方ができる
- メリット3: 通勤時間ゼロで時間を有効活用できる
メリット1:初期費用を大幅に抑えられる
店舗物件を契約する場合、毎月の賃料に加えて保証金や敷金など、まとまった金額を最初に用意しなければなりません。開業前の段階で数十万円、場合によっては数百万円もの出費が発生してしまうのです。
一方、自宅の一室を使えば、こうした賃貸にかかるコストは一切不要です。さらに工事の規模も抑えられます。削減できた資金は、お店の雰囲気づくりや看板メニューの研究に使えるでしょう。
メリット2:柔軟な働き方ができる
自宅カフェなら、営業日や営業時間を自分で自由に決められます。平日は会社員として働き、週末だけカフェを開くという副業スタイルも可能です。
また、子育て中の方なら、子どもが学校に行っている時間帯だけ営業するなど、家族との時間を大切にしながらカフェ経営を楽しめます。小規模からスタートできるため、無理なく自分のペースで続けられるのです。
メリット3:通勤時間ゼロで時間を有効活用できる
職場への往復にかけていた時間が丸ごと自由になるため、その分を開店前の仕込みや試作、お客様とのコミュニケーションに使えます。
朝の慌ただしい移動から解放されれば、心にゆとりを持ってお店に立てるはずです。電車代やガソリン代といった移動コストもかからなくなり、経営資金に余裕が生まれる点も見逃せません。
自宅カフェ開業に必要な手続きは?確認すべき法的要件
自宅カフェを開業するには、いくつかの法的手続きが必要です。複雑に感じるかもしれませんが、ポイントを押さえて順番に進めれば大丈夫です。ここでは、必要な手続きと資格について解説します。
自宅カフェ開業には、次の3つの手続きが必要となります。
- 手続き1:用途地域の確認
- 手続き2:飲食店営業許可の取得
- 手続き3:開業届&青色申告承認申請書の提出
手続き1:用途地域の確認
日本では、都市計画においてエリアごとに「どんな建物を建てて良いか」が法律で決められています。これが「用途地域」と呼ばれるもので、住環境を守るために設けられた制度です。
特に住宅専用として指定されている区域では、店舗営業に制限があります。用途地域の一例は以下となります。
| 用途地域の種類 | 自宅カフェの開業 | 主な制限・条件 |
|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 条件付きOK | 店舗兼住宅で、店舗面積が50㎡以下かつ延べ床面積の1/2以下 |
| 第二種低層住居専用地域 | 条件付きOK | 2階建て以下かつ店舗部分が150㎡以下(独立店舗も可) |
| 第一種中高層住居専用地域 | OK | 2階以下の階にあり、店舗部分が500㎡以下 |
ご自宅がどこに分類されるかは、以下の方法で調べることができます。
- ネットで検索:自治体が公開している「都市計画図」やウェブ上の地図サービスで確認できます。
- 役所窓口で相談:市区町村の窓口へ行けば、より正確な情報を教えてもらえます。
用途地域が合致していても、自治体独自の詳細なルール(地区計画 など)が決まっている場合があります。開業計画を立てる前に、自己判断せず、まずはこの点をクリアしているか必ず確かめておきましょう。
手続き2:飲食店営業許可の取得
たとえ自分の家の一角であっても、普段の生活スペースをそのまま店舗として使うことは認められていません。
カフェとして営業するエリアと、日常生活を送るプライベートな空間はきちんと区切られていなければならないのです。また、水回りなどの設備も細かく基準が定められています。
そのため、工事を始める前に設計図を用意して保健所に足を運び、相談の機会を持つことが欠かせません。保健所では必要な設備や基準について丁寧にアドバイスしてくれるので、後から「基準に合っていない」と慌てることもなくなります。工事後にも検査を行い、すべてクリアできれば正式に開業できる運びとなります。
手続き3:開業届&青色申告承認申請書の提出
個人でカフェを始めるなら、スタートしてから30日以内に、所轄の税務署へ「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」を出す必要があります。これは事業を始めたことを正式に届け出る書類です。
加えて「所得税の青色申告承認申請書」も同時に提出しておくと良いでしょう。義務ではありませんが、節税面で有利になる制度を利用できるようになります。
自宅カフェ開業に必要な資格
自宅カフェ開業には、次の資格が必要となります。
食品衛生責任者(必須)
飲食を扱う事業を営む以上、この資格を持つ人を最低1名は置かなければなりません。取得には、都道府県ごとに設けられている養成講座を受ける必要がありますが、だいたい丸一日の受講で済み、かかる費用も1万円前後です。思ったよりハードルは高くないので、安心してください。
営業許可を申請する段階で求められる資格ですから、スケジュールに余裕を持って準備しておきましょう。すでに調理師や栄養士の免許を持っている方は、受講が免除される場合もあります。
防火管理者(建物の規模によって必要)
収容人数が30名以上など、建物の規模や定員によって必要になる資格です。一般的な小規模自宅カフェでは不要なケースが多いですが、念のため最寄りの消防署で確認しておきましょう。資格自体は消防署の開く講習を修了することで得られます。
自宅カフェ開業に必要な資金
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自宅カフェの開業に必要な資金は、改装の規模や設備によって大きく変わりますが、おおよそ300万円~1,000万円程度が目安です。費用の内訳は次の通りです。
| 内装(自宅改装)費 | 150万円~600万円程度 |
|---|---|
| 設備・備品費 | 100万円~300万円程度 |
| 宣伝費 | 10万円~50万円程度 |
| その他諸経費 | 10万円~50万円程度 |
※上記はあくまで一例です。自宅の状況によって費用は大きく変動します。
内装・改装費
お客様をお迎えできるよう、生活感を消してカフェらしさを演出するための工事にかかるお金です。床材や壁紙、照明などを新しくするケースが多く、広さや仕上げへのこだわり具合によって金額は変わってきます。
設備・備品費
カフェとして営業するには、家庭用とは違う専用の調理器具や什器が必要になります。洗浄と手洗いで分かれた流し台、業務用のコーヒーメーカーや冷蔵設備、そしてお客様に使っていただくテーブルセットや食器類など、揃えなくてはならないものは意外とあります。
すべて新しいもので揃えようとするとかなりの出費になりますが、状態の良い中古品を探したり、一部をレンタルで対応したりすることで予算をコントロールできます。
宣伝費
看板の設置やチラシの作成など、お店を知ってもらうための費用で、10万円~50万円程度が目安となります。
開業費用をなるべく抑えたい場合
以下のような工夫をすることをおすすめします。
- もともとあるキッチンや収納を改良して使う
- 簡単な塗装や棚づくりは自分で挑戦してみる
- 業務用機器は中古市場やレンタルサービスを検討する
- 集客はSNSでの発信を軸にする
オープンしてすぐは、お客様の数が安定しないことも考えられます。初期費用以外に、カフェが軌道に乗るまでの運転資金も半年分程度準備しておきましょう。
自宅カフェ開業のポイントと注意点
自宅カフェを成功させるには、開業前に押さえておきたいポイントがいくつかあります。特に重要な注意点は以下の3つです。
- 注意点1:ターゲットとコンセプトを明確にする
- 注意点2:近隣への配慮を忘れない
- 注意点3:セキュリティ対策をしっかりする
注意点1:ターゲットとコンセプトを明確にする
「誰に来てほしいのか」「どう過ごしてほしいのか」を最初に決めておくと、お店づくりの方向性がブレなくなります。
たとえば小さな子どもを連れたお母さんに喜んでもらいたいなら、ベビーカーが通りやすい広さやキッズコーナーが必要でしょう。
逆に、一人でゆっくり本を読みたい方を想定するなら、静かで落ち着ける雰囲気が求められます。誰のための場所なのかをはっきりさせることで、改装の相談もスムーズに進むはずです。
注意点2:近隣への配慮を忘れない
住宅地で営業する以上、まわりに住んでいる方たちと上手く付き合っていくことが欠かせません。
遅い時間まで店を開けていると、人の声や食器の音が響いて迷惑をかけてしまうことがあります。また、料理のにおいが換気不足で漏れ出したり、来店される方の車が道をふさいだりすることも考えられます。
開業前に近隣の方へ挨拶をして、どんなお店を始めるのか説明しておくと安心です。
注意点3:セキュリティ対策をしっかりする
お店と自宅が同じ建物にあるということは、万が一店側から誰かが入り込めば、生活空間まで狙われる危険性があるということです。
営業エリアと暮らしのエリアはきちんと仕切って、閉店後には必ず鍵がかけられるようにしておきましょう。カメラを設置したり「防犯対策実施中」と見える場所に貼っておいたりするだけでも、犯罪を未然に防ぐ助けになります。
自宅カフェ開業に関してよくある質問
自宅カフェ開業に関してよくある質問についてまとめました。
Q:一軒家ではなく、マンションに住んでいます。マンションやアパートでも自宅カフェを開業できますか?
A:開業は可能です。 ただし、マンションやアパートの場合は、まず管理規約を必ず確認してください。規約の中に「飲食営業禁止」といった条項があると、残念ながら開業は難しくなります。賃貸物件なら大家さんと管理組合、両方からの承認が必要です。分譲マンションでも、バルコニーなどの専用使用部分以外は共有部分として扱われるため、やはり規約の確認が最優先となります。
Q:スモールスタートを予定しています。週末だけ・1日3時間だけでも飲食店営業許可は取れますか?
A:取れます。 保健所の許可は、営業時間の長さではなく「飲食営業をするかどうか」で判断されるためです。たとえ週に1日だけ、1日3時間だけの営業であっても、飲食店営業許可は必要になります。予約制や少人数制にすれば、近隣への影響も少なく、審査も通りやすくなる傾向があります。 自分のペースで無理なく始められるのが、自宅カフェの良いところですね。
まとめ:自宅カフェの開業はデザイン内装会社探しから
自宅カフェ開業は、夢を叶えながらリスクを抑えて始められる魅力的な選択肢です。大切なのは、手続きや費用をしっかり把握して、無理のない計画を立てることです。
自宅でカフェを開業する際の注意点は「デザイナーの流儀」の以下質問でも詳しい解説があるので、ぜひ参考にしてください。
空間づくりに不安がある方は、ぜひ自宅カフェの施工実績が豊富な専門の内装業者に相談してみましょう。プロの目線で、お客様が心地よく過ごせる空間づくりのアドバイスがもらえますよ!
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