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クリニック開業の流れと費用、内装のポイントを徹底解説!

クリニック開業の流れと費用、内装のポイントを徹底解説! Photo by 画像素材:PIXTA

人口減少や高齢化が進む日本では、地域医療のニーズが急速に高まっています。医療従事者の中には、患者にとって身近なクリニックの開業を検討する方も多いでしょう。
しかし、行政手続きや資金計画、内装デザインなど、考えるべきことが多く「何から始めればよいかわからない」という声も少なくありません。

そこで本記事では、クリニック開業を成功させるポイントを解説します。
手続きの流れ、初期費用の目安、立地選定のコツ、内装デザインのアイデアまで、知っておくべきことについて詳しくお伝えしますので、ぜひ開業準備の参考にしてください。

クリニック開業の一般的な流れと手続き

1つ目のポイントは、「クリニック開業の流れを理解すること」です。
事前にスケジュールを立て、余裕を持った準備をすることが成功の鍵となります。それぞれのステップでやるべきことやかかる時間をしっかり押さえ、計画的に作業を進めましょう。
クリニック開業の一般的な流れは以下の通りです。

1.【開業1年半~1年前】事業計画・資金調達・立地選定

診療科やターゲット層を決め、事業計画書を作成します。資金計画や収支予測もこの段階で明確にしておきましょう。その後、立地調査に入ります。

2.【開業1年~半年前】物件の選定と契約・保健所や医師会への事前相談

物件を選定し、賃貸契約や購入手続きを進めます。その後、内装工事前に管轄の保健所に確認や相談をしましょう。医師会への相談もこの段階で行います。

3.【半年~3ヶ月前】内装工事・医療機器の選定

デザイン会社と相談し、内装設計を決定し工事に入ります。

4.【3ヶ月~1ヶ月前】行政手続き・スタッフ採用・集客作業

保健所への開設届出、厚生局への保険医療機関指定申請手続き、消防署への防火対策確認などが必要です。建築基準法医療法の遵守もしっかり確認しましょう。また、採用や集客に関する作業も同時に行ってください。

5.【1ヶ月前~開業】医療機器や備品の搬入・スタッフの訓練

院内を整え、スタッフにオープン前のトレーニングを実施します。プレオープンや告知を行い、開業日を迎えましょう。


内装工事など、規模によっては上記目安より時間がかかる場合もあります。余裕のあるスケジュールを立てることが大切です。

クリニック開業にかかる初期費用の目安

2つ目のポイントは、「初期費用をしっかり確認すること」です。
クリニック開業には物件取得費や内装工事費、医療機器などの設備購入費など、多額の初期費用がかかります。これらの費用を事前にきちんと確認し、余裕のある資金計画を立てることが大切です。

目安となる初期費用は、クリニックの規模や診療科などによって大きく異なります。
今回は、もっとも不動産費用を押さえられる「ビルのテナントとして入居する場合」を想定し、考えてみましょう。

テナント型・中規模クリニック(40坪前後)の場合

ビルのテナントとして入居し、中規模クリニック(40坪前後)を開業する場合に必要な初期費用は、だいたい7,000万円程度だと言われています。内訳は以下の通りです。

  • 不動産費用と内装工事費:3,000万円
  • 医療設備・什器費:3,000万円
  • 開業準備費:700万円
  • その他:300万円

【重要】医療設備費は診療科によって大きく変動

上記の初期費用の中でも、「医療設備費」は診療科によって大きく異なります。
心療内科のように比較的少ない設備で開業可能な診療科もありますが、脳神経外科のように高価な設備が不可欠な診療科も存在します。
そのため、開業予定の診療科で必要な医療設備の価格を事前に調べておくことが大切です。また、設備導入にあたっては、購入だけでなくリースを活用するといった手段も有効です。予算に合わせて、最適な方法を検討しましょう。

さらに、初期費用だけでなく、家賃や人件費といったランニングコストも試算しておくと良いでしょう。開業直後の運転資金として6ヶ月分程度(3,000万円~)を準備すると、開業直後の運営が安定するはずです。

クリニック開業に最適な立地選定のコツ

クリニック開業の流れと費用、内装のポイントを徹底解説! Photo by 画像素材:PIXTA

3つ目のポイントは、「患者が自然と集まる場所を選んで開業すること」です。
クリニック開業に最適な立地選定のコツには、以下のようなものがあります。

  • 駅やバス停など、最寄りの交通機関からのアクセスが良いこと
  • 近くに同一診療科のクリニックがないこと
  • 看板が目立ちやすい場所であること
  • 近隣住民が通りやすい場所であること
  • 駐車場が近くにある、または駐車場を確保しやすい場所であること

例えば、駅前の商業ビルに入っているクリニックは、住民が駅を利用したり買い物をしたりするついでに立ち寄ってもらいやすいと言えます。目にする機会が多いので、認知もされやすいでしょう。

またクリニックの場合、メジャーな診療科なのかマイナーな診療科なのかによっても適した立地は異なります。ターゲット層を明確にすることが大切だといえるでしょう。

1日に訪れる患者数の目安を算出したい場合は、専門業者などに相談し「診療圏調査」を行うのもおすすめです。

内装デザインで差をつける!クリニック内装デザインのアイデア

4つ目のポイントは、「印象の良い内装デザインを取り入れること」です。
患者に好印象を与える内装デザインのアイデアには以下のようなものがあります。

  • 待合スペースにゆとりをもたせる
  • 自然光を取り入れ、リラックスできる空間づくりを心がける
  • 木目調のインテリアであたたかみを演出する
  • 曲線を効果的に取り入れ、柔らかさを出す
  • 落ち着いた色の壁紙を使う
  • 診療科の特性に合った内装を意識する

クリニックは、体に不調を抱えた方が来院されるケースがほとんどです。
優しくあたたかな空間を作り、リラックスして診察を待っていただけるようなデザインにすることを意識しましょう。

また、子どもの多い小児科や女性の多い婦人科など、診療科によって訪れる患者の性別や年齢に偏りがあるケースも見られます。診療科の特性に合った内装にすることも大切です。
もし、内装に関して具体的なイメージが湧かない場合や、デザインの相談をしたい場合は、店舗デザインのプロに依頼するのも良い方法です。


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