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お客さまの上着はどうしている?【業態別に考える飲食店の上着事情】

Photo by 画像素材:PIXTA

飲食店で上着を脱ぐのは食事を楽しむためのマナーのひとつ。しかし飲食店を経営する側にとって、お客さまの上着の取り扱い方法はなかなか難しい問題です。気温が下がり冬本番になると、コートや手袋、マフラーなど、お客さまが店内で脱ぐものが増えるため、頭を悩ませているオーナーの方も多いのではないでしょうか?


そこで、今回は上着の取り扱い事情について業態別に紹介します。おすすめのアイデアなども解説しますので、ご参考にしていただければ幸いです。


カフェやカジュアルなレストランのケース

カフェやカジュアルなレストランなどテーブル同士の間隔が狭い店舗では、季節を問わず荷物を収めるためのバスケットを足元に置いているケースが多いでしょう。テーブルの脇スペースを有効活用できることに加え、バスケットの上部を布などで覆うようにすれば見栄えも良いため、人気の収納方法です。


冬場はそのバスケットにコートも仕舞ってもらうことを想定している場合がほとんどです。しかし、寒さの厳しい季節に着るダウンコートなど、厚手の上着はかさばるためバスケットに収まりきらないことがあります。また、畳むことで衣類にしわがついてしまうことも心配です。「バスケットに入らないから」という理由で座席の背もたれにかけたコートがうっかり床に落ちてしまい、踏まれて汚れてしまう危険性もあるでしょう。


そのため、冬場だけ組み立て式のハンガーラックを活用している店舗も見られます。組み立て式のものであれば夏場は解体することが可能ですし、キャスターがついていれば移動も簡単です。スペースに余裕がなくても、ハンガーラックを詰めて並べることもできます。ハンガーラックの下部に荷物入れがついているタイプのものを選び、マフラーや手袋など、ちょっとした小物を置いてもらう工夫をしているケースもあるようです。


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高級店のケース

一流ホテルのダイニングや高級レストランなど、お客さま1人あたりの単価が高い飲食店の場合は、入店時にお客さまのコートをお預かりする仕組みになっていることがほとんどです。コース料理などの場合、食事の場で上着を脱ぎ着するのは、埃が立つこともありマナー違反。客席のあるフロアに入る前に大きめの荷物も含めてお預かりし、食事の後お渡しするシステムです。大きな店舗など、クローク係を常駐させているケースもありますが、フロアスタッフが預かり、別室や入り口で保管することもあります。


居酒屋のケース

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居酒屋で多いのは店舗の壁、席の背面上部にハンガーを設置しているケースです。スーツの上着やコートがしわになる心配がないこと、また自分の席のすぐ後ろに掛けられるので取り違えが起こりにくいことから人気のある収納方法だと言えるでしょう。壁一面にお客さまの上着がずらりと並ぶことで、店内の活気も演出できます。


しかし、香りは下から上に上っていくものであるため、料理のにおいが服につきやすいことが難点です。また視界が雑然とした印象になるため、落ち着いたシックな雰囲気のお店にはそぐわないというデメリットもあります。お客さま1人あたりの単価がある程度高い店舗では、入り口でコートを預かり別室で保管、帰りにお返しするという高級店に近い方法をとっているところもあります。においがつく心配もなく客席もスマートな印象になるため、おすすめの方法です。


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焼肉店などにおいの目立つお店のケース


焼肉など食事のにおいが衣服につく可能性がある場合は、衣類をビニール袋に入れて収納付きのベンチやスツールに仕舞えるような仕組みを採用している店舗が目立ちます。焼肉の煙はテーブルから上に向かいますので、テーブルより下に収納すれば匂いの問題は解決しやすいでしょう。しかし、その分コートや上着にしわがついてしまう心配があります。


お客さま1人あたりの単価が高い焼肉店では、他の業態の高級レストランと同じく別室でコートを保管するケースが多いようです。においの目立つ食事の場合、「コートや小物をにおいがつかないように、またしわにもならないように保管してもらえた」ということでのお客さま満足度は高くなると考えられます。他店との差別化を図る上でも、スペースに余裕があればおすすめの方法です。


新店オープンや店舗リニューアルの際は、ぜひ入り口まわりに上着を預かるスペースを設けられないか検討してみましょう。客席数をなるべく減らさず使い勝手の良いスペースにしたいと考える場合は、ぜひ飲食店の内装にくわしい専門業者にご相談ください。


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