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デザイナーの流儀 〜店舗デザインのプロに聞きました〜

問い

サービス店舗・施設向けFAQ

last update:2026-09-15 17:16:22.0

調剤薬局を開業する際、内装工事費用や坪単価を抑えるコツはありますか?調剤室の工事費用や待合スペースのコストを抑えつつ、清潔感のある空間をつくるためのコストダウンの工夫が知りたいです。

調剤薬局の開業では、法令基準を満たす調剤室の設置が必要となります。予算内で基準をクリアし、患者さんに信頼される清潔感のある店舗をつくるためのポイントをプロにお聞きしました。

  • コスモデザイン企画 2026-09-15 17:16:22.0投稿

    流儀

    調剤薬局の内装工事では、必要な機能を確保しながら、どこに予算をかけるかを明確にすることがコストダウンのポイントです。

    単純に安い材料を選ぶのではなく、「患者様から見える場所」と「機能性を優先する場所」にメリハリをつけることで、工事費を抑えながら清潔感のある薬局をつくることができます。

    1.既存設備をできるだけ活かす
    内装工事費を抑えるうえで、まず確認したいのが既存設備です。
    天井・空調・照明・給排水設備など、既存のものを利用できれば、解体・撤去・新設にかかる費用を抑えられます。
    特に物件選びの段階で、**「どこまで既存設備を活用できるか」**を確認しておくことが重要です。居抜き物件だけでなく、比較的新しい事務所仕様の物件なども、条件によってはコストを抑えやすくなります。

    2.調剤室は設備の位置を工夫する
    調剤室では、シンクなどの給排水設備や電気設備の位置によって工事費が変わります。既存の給排水位置から離れた場所にシンクを設置すると、配管の延長や床工事などが必要になり、費用が増えることがあります。
    そのため、既存設備に合わせて調剤室のレイアウトを計画し、配管や配線をできるだけ短くすることがコストダウンにつながります。

    3.造作家具をつくりすぎない
    調剤薬局では、受付カウンター・投薬カウンター・調剤棚・収納など、家具工事の割合が大きくなりがちです。
    すべてをオーダー家具にするのではなく、患者様から見える受付や投薬カウンターは造作し、調剤室やバックヤードの収納には既製品を取り入れるなど、使い分けることがポイントです。
    **「見せる家具は造作、見えない収納は既製品」**と考えると、デザイン性を保ちながらコストを抑えやすくなります。

    4.待合スペースは素材より「統一感」を大切にする
    清潔感のある薬局にするために、必ずしも高価な仕上げ材を使う必要はありません。白や明るいグレーをベースにして、木目の種類や照明の色を統一するだけでも、すっきりとした印象になります。
    床・壁・天井はシンプルな材料を使用し、受付カウンターやサイン、入口まわりなど患者様の目に入りやすい部分にデザインを集中させると、費用対効果の高い空間になります。

    5.間仕切りや個室を必要以上につくらない
    壁や建具が増えるほど、内装工事費も上がります。
    特に個室を増やすと、間仕切りだけでなく、照明・空調・換気・電気設備などの追加工事が必要になる場合があります。
    プライバシーに配慮しながら、カウンター間のパネルや袖壁などを活用し、必要な場所だけを個室化することで、工事費を抑えることができます。

    6.「安くする場所」と「魅せる場所」を最初に決める
    調剤薬局のコストダウンで大切なのは、すべてを安くすることではありません。患者様が最初に目にする入口、受付、待合、投薬カウンターなどは、薬局の印象を決める重要な場所です。
    一方、調剤室やバックヤードは、清潔性や機能性を確保したうえでシンプルな仕様にすることができます。
    限られた予算を患者様から見える部分に集中させることが、コストを抑えな
    がら「きちんとデザインされた薬局」に見せるポイントです。

    調剤薬局の内装工事は、設計が決まってから費用を削るのではなく、物件選びやレイアウト計画の段階からコストを意識することが重要です。

    デザイン・動線・設備・予算を同時に考えることで、無駄な工事を減らし、清潔感と機能性を兼ね備えた調剤薬局をつくることができます。

  • 山本 浩平 (設計・監理) 2026-09-14 10:02:43.0投稿

    流儀

    調剤薬局の内装費用を抑えるには、必要な機能を確保しながら、造作や仕上げにかけるコストの優先順位を整理することがポイントです。

    ・調剤室の計画
    調剤室は作業動線や収納量をあらかじめ整理し、必要以上に広くしないことで工事費を抑えられます。既製品の収納や設備を上手く組み合わせ、造作家具を減らすことも有効です。

    ・待合スペースの工夫
    待合の家具や受付カウンターなどは、すべてを造作するのではなく既製品を活用することでコストダウンできます。レイアウトをシンプルにし、必要な機能に絞ることも大切です。

    ・仕上げ材の選び方
    壁や床は、すべて高価な素材で統一する必要はありません。清掃性や耐久性が求められる場所には適切な素材を使い、意匠性を高めたい部分だけ素材を変えることで、清潔感とデザイン性を両立できます。

    ・既存設備の活用
    居抜き物件などの場合は、既存の給排水・空調・電気設備を活用できるかを早い段階で確認することも重要です。設備をそのまま利用できれば、大きなコスト削減につながる場合があります。

  • 北沢 七瀬 2026-08-03 15:22:02.0投稿

    流儀

    お答えさせていただきます。
    調剤薬局の内装工事費用を抑えるには、必要以上に造作工事を増やさず、シンプルで効率的なレイアウトを計画することが重要だと考えます。
    調剤室は作業動線を優先し、給排水設備や電気設備の位置をできるだけ活かすことで設備工事費を抑えられます。
    また、調剤棚やカウンターはオーダーメイドではなく既製品を活用し、壁や床には清掃性・耐久性に優れた標準仕様の建材を採用すると、コストを抑えながら機能性を確保できます。
    待合スペースは白を基調とした内装と明るいLED照明を組み合わせることで、高価な仕上げ材を使用しなくても清潔感のある印象を演出できます。
    コストを抑えるためには、調剤室の機能性や衛生面には十分配慮しつつ、意匠性を求める部分とのメリハリをつけた内装計画を行うことがポイントです。

  • 入山 裕貴 2026-08-03 14:51:41.0投稿

    流儀

    調剤室まわりの設備(手洗い・換気・電源容量など)は、法令対応や業務効率に直結するため、開業後の変更が難しく、ここは予算を優先的に確保することをお勧めしております。

    一方、待合スペースなどお客様の目に触れる箇所は、素材のグレードよりも光・色・清掃性の設計次第で、清潔感を保ちながら費用を抑えることが可能です。床材や壁材の選定、照明計画の工夫で、見た目の質感を大きく落とさずにコストダウンできます。

    また、居抜き物件を活用できる場合は、給排水・電気工事の費用を大きく圧縮できるケースもございます。ご参考までにご確認ください。

  • 平澤 俊之 (プロデューサー) 2026-07-24 10:08:17.0投稿

    流儀

    調剤薬局ですと一般的な物販店や飲食店のように、競合他社とデザイン的に差別化を図る事に注力するより『清潔感』『親しみやすさ』『居心地の良さ』を最重要ポイントとして考えたいですね。

    内装工事のコストダウンについて言えることは、とにかく造作工事を控える事ですね。もちろん必要最低限の間仕切壁などの造作工事は仕方ありませんが、装飾のための造作は抑え、壁はビニールクロス、床は長尺シートや塩ビタイルなど比較的安価な量産品の仕上げ材を用いてシンプルな内装を心掛けローコスト化を図ります。

    また受付や接客などの対面カウンター、薬剤のストック棚などの什器はなるべく既製の規格品を活用し、オーダー(特注)での製作品を減らすよう努めます。

    次に待合スペースですが、ソファーベンチを導入されている調剤薬局をよく見かけますが、様々な症状をお持ちの方々が集まる場所ですし、各々が適正な距離感を確保したいとお考えの方々も多いでしょうから、一人掛け椅子の導入を検討するのも良いと思います。
    心情的にもソファーベンチの場合、お隣とは一人分空けて座りたいですし、そうなると席数稼働率は単純計算ですと半分になります。
    一人掛け椅子の場合ですと、並べ方や配置の自由度も上がりスペース的な無駄とコストも抑えられます。また個人個人のパーソナルスペースを確保するという意味合いも兼ねて『居心地の良さ』にも繋がります。

    最後にデザイン的な事をお書きします。もちろん個人的な感覚もありますが、内装のベースカラーは白色に近ければ近いほど『清潔感』は増します。ただ全てが白色ですと逆に怖いので他の色を組み合わせて『親しみやすさ』を演出します。
    温かみのある暖色系や、ペールカラー、ビタミンカラーと呼ばれる、薄いピンク、薄いグリーン、薄いオレンジなど優しさを感じられる色味を組み合わせると良いと思います。
    ただ間違いなく競合他社と被る色彩配色ですが、そこを気にして造作デザインや配色で差別化を図るより『親しみやすさ』や『居心地の良さ』で差別化を図る方が良いと思います。
    デザインに凝りたい部分としては「店名ロゴ」「トレードマーク」「各所の案内POP看板」といったグラフィック関係の部分で、これらだけでも十分に『親しみやすさ』や『個性』を演出できると思います。

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