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デザイナーの流儀 〜店舗デザインのプロに聞きました〜

問い

注目 飲食店舗向けFAQ

last update:2026-08-25 17:44:17.0

焼肉店を開業する際、内装工事費用や坪単価を抑えるコツはありますか?高額になりやすい「排気ダクト・無煙ロースター」の工事費用を抑えつつ、予算内で開業するためのコストダウンの工夫を教えてください。

焼肉店の開業は、専門的な排気ダクトやロースター設備の施工が必要となるため、一般的な飲食店よりも内装工事費が高額になりがちです。予算内で理想の店舗を実現するためのコストダウンのポイントをプロにお聞きしました。

  • 入山 裕貴 2026-08-25 17:44:17.0投稿

    流儀

    焼肉店は、一般的な飲食店と比べて排気ダクト・給排気設備・無煙ロースター・ガス設備・電気設備などに費用がかかりやすく、内装工事費が高額になりやすい業態です。

    そのため、単純に仕上げ材のグレードを落とすよりも物件選びと設備計画の段階からコストを抑えることが重要です。

    特に大きなポイントは、以下の3つです。

    1. 既存設備を活用できる物件を選ぶ

    焼肉店や重飲食店の居抜き物件で、既存の排気ダクト・給排気設備・ガス配管などを再利用できれば、新設工事を減らせる可能性があります。

    一方で、設備が残っていても容量不足や劣化によって再利用できない場合もあるため、**物件契約前に専門業者による設備確認を行うこと**が重要です。

    2. ロースターの配置をまとめる

    無煙ロースターを設置する場合、各テーブルから排気ダクトを長く引き回すほど、ダクト工事や天井内の施工量が増えていきます。

    客席レイアウトを工夫し、ロースターをできるだけ効率よく配置することでダクト経路を短くし、設備工事費を抑えられる可能性があります。

    店舗デザインだけでなく、排気計画まで含めてレイアウトを考えることがポイントです。

    3. 「お金をかける場所」と「抑える場所」を明確にする

    すべての内装を高級仕様にする必要はありません。

    例えば、お客様の目に入りやすいファサード・入口・客席・照明にはしっかり予算をかけながら、バックヤードや厨房内などは機能性を優先するなど、メリハリをつけることで全体予算を調整できます。

    焼肉店の場合は特に、内装仕上げを削りすぎるよりも換気・排煙・空調・厨房設備など、営業に直結する設備予算を先に確保することをおすすめします。

    【物件契約前の検討が最大のコストダウンにつながります】

    焼肉店の工事費を抑えるうえで最も重要なのは、実は工事が始まってからの値引きではありません。

    「その物件で希望する焼肉店をつくるために、どれだけ設備工事が必要なのか」を契約前に確認することです。

    排気ダクトを屋上まで新設しなければならない、電気・ガス容量が不足している、給排気設備を全面的に新設する必要がある、といった物件では、想定以上に工事費が膨らむことがあります。

    そのため、物件探しの段階から内装会社や設備業者に相談し、レイアウト・設備容量・排気経路・工事費をセットで確認してから出店判断をすることが、結果的に最も大きなコストダウンにつながります。

    「安くつくる」ことだけを目指すのではなく、営業に必要な性能は確保しながら、不要な工事を発生させないことが、焼肉店を予算内で開業するためのポイントです。ご参考までにご確認ください。

  • 河端 一志 2026-08-25 09:48:07.0投稿

    流儀

    はい。焼肉店は一般飲食店よりも、無煙ロースター・排気ダクト・給気・ガス設備などに費用がかかるため、物件選びと排気方式の決定がコストを大きく左右します。

    内装工事費の目安

    2026年時点の概算では、次の範囲が一つの目安です。

    焼肉店の居抜きを活用:40万~70万円/坪
    スケルトンから新設:65万~100万円/坪 |
    個室中心・高級仕様・屋上排気:100万~150万円/坪以上


    なお、無煙ロースター本体、厨房機器、設計費、物件取得費が坪単価に含まれているかは、見積会社ごとに異なります。坪単価だけで比較せず、「どこまで含まれた金額か」を確認することが重要です。

    工事費を抑える最大のポイント
    1.焼肉店跡の居抜き物件を優先する

    最も効果が大きいのは、一般飲食店ではなく「焼肉店の居抜き物件」を選ぶことです。

    再利用できる可能性がある設備は次のとおりです。

    ロースター用排気ダクト
    排気ファン・給気設備
    ガス配管・ガスメーター容量
    テーブル・無煙ロースター
    厨房防水・排水設備
    グリストラップ
    動力電源・空調設備
    天井・床・客席間仕切り

    ただし、設備が残っていても、そのまま使えるとは限りません。ダクト内部の油汚れ、排気ファンの能力、異音、腐食、ガス機器の年式、清掃口の有無まで調査し、再利用費と新設費を比較します。

    2.契約前に排気ルートを確認する

    焼肉店は、物件契約後に排気ルートが確保できないと、数百万円単位の追加工事になることがあります。

    特に確認したいのは次の項目です。

    ・店舗から屋外までのダクト距離
    ・壁面排気が可能か、屋上まで立ち上げる必要があるか
    ・外壁や床スラブへの穴あけが可能か
    ・ダクト設置について貸主・管理会社の承諾が得られるか
    ・排気口付近に住宅・窓・隣接店舗がないか
    ・臭気対策や脱臭装置が必要か
    ・給気をどこから確保できるか

    一般的な小規模飲食店のダクト工事は30万~100万円程度、屋上まで排気する場合は100万~300万円以上になることがあります。ダクト工事費の目安

    焼肉店では各テーブルからの枝ダクト、排気ファン、給気、脱臭設備などが加わるため、さらに高額になるケースがあります

    既存の床下ダクトがない物件では、一般的に上引き式の方が工事費を抑えやすくなります。床の溝掘りや大規模な床上げを避けられ、配管ルートも変更しやすいためです。

    一方、下引き式は客席がすっきりしますが、床下ダクト、テーブル開口、床上げ、自動消火設備などの費用が発生します。既存設備を再利用できる居抜き物件では有効ですが、スケルトンから新設する場合は予算を多めに見ておく必要があります。

    ダクト式には上引き・下引きがあり、上引き式は比較的低コストで清掃しやすいという特徴があります。無煙ロースターの排気方式

    ノンダクト式はダクト工事を減らせますが、店内全体の換気、熱、臭気、フィルター交換費用まで含めて判断します。「ダクトが不要だから必ず安い」とは限りません。

    ダクト工事を抑える具体的な設計方法
    ・ロースターテーブルを一定の範囲にまとめる
    ・枝ダクトを短くし、曲がりを少なくする
    ・排気ファンに近い場所へ客席を配置する
    ・複雑な個室レイアウトを減らす
    ・既存のダクト穴・シャフトを利用する
    ・配管を隠さず、あらわし天井で仕上げる
    ・テーブル寸法とロースター機種を統一する
    ・開業時の卓数を絞り、増設できる設計にする
    ・厨房排気と客席ロースター排気を計画段階で整理する

    特に、テーブル位置を先に決めてから排気計画を考えるのではなく、排気ルートと客席レイアウトを同時に設計することが重要です。

    その他のコストダウン方法
    ・厨房機器は新品と中古を組み合わせる
    ・ロースター本体は整備済み中古品も比較する
    ・天井はあらわし仕上げにする
    ・床・壁は業務用の標準品を採用する
    ・個室をつくり過ぎない
    ・造作家具を減らし、既製品を活用する
    ・デザイン上の見せ場を入口・看板・客席壁面に絞る
    ・設計・内装・厨房・ダクトを一括で計画し、工事区分の重複をなくす

    ただし、中古ロースターを使用する場合は、部品供給、燃焼状態、点火装置、フィルター、メーカーのメンテナンス対応まで確認が必要です。

    削ってはいけない費用

    排気ファンの能力不足、ダクト径の縮小、給気不足、脱臭対策の省略は避けるべきです。吸込み不良、店内の負圧、ドアが開きにくい、空調が効かない、臭気クレームなどにつながり、開業後の追加工事の方が高額になります。

    また、排気ダクト内に油脂が蓄積すると火災リスクが高まります。東京消防庁も、レンジフードや排気ダクトの油脂・ほこりの堆積について、定期的な清掃と維持管理を呼びかけています。飲食店の厨房設備に関する火災予防対策

    結論として、焼肉店の工事費を抑える一番の方法は、内装材を安くすることではなく、「排気設備を再利用できる焼肉店居抜きを選ぶこと」と「契約前に排気・給気・ガス容量を調査すること」です。物件契約前に設計施工会社と現地調査を行い、居抜き設備の再利用範囲と、新設が必要な工事費を確認してから出店判断することをおすすめします。

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