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デザイナーの流儀 〜店舗デザインのプロに聞きました〜

問い

設計・デザインに関するFAQ

last update:2025-03-19 16:28:16.0

物販スペースを併設した飲食店のように、業種を複合した店舗を出店する場合のメリットやデメリットにはどのような点がありますか?
また、成功している例があれば教えてください。

空間を有効的に活用するために、物販店×飲食店など業種を複合した店舗の出店をお考えの方は多いのではないでしょうか。
今回はそのような異業種の複合店舗を出店する事のメリットやデメリットを店舗デザイナーの方々にお聞きしました。

  • 入山 裕貴 2025-03-19 16:28:16.0投稿

    流儀

    複合業態の店舗を出店するメリットとデメリット
    ◆メリット

    売上の多角化

    飲食だけでなく物販の売上が加わることで、収益源を分散でき、安定した経営が可能になります。
    食事を楽しんだ後に商品を購入する、または商品の購入ついでに飲食をするなど、相互送客が期待できます。
    ブランド力の強化

    飲食と物販を組み合わせることで、より独自性のあるブランドを構築しやすくなります。
    コンセプトが明確であれば、SNSや口コミでの拡散力も高まり、集客にプラスの影響を与えます。
    客単価の向上

    飲食と物販を組み合わせることで、1人あたりの購入金額を増やすことができます。
    例えば、カフェで使用しているコーヒー豆や焼き菓子を販売することで、顧客が自宅でも商品を楽しめるようになります。
    リピーターの増加

    飲食のみの店舗よりも、物販があることで「買い物ついでに寄る」「特定の商品を買うために来店する」といった理由でリピート来店の機会が増えます。
    在庫の効率的な活用

    飲食店で使用する食材を加工して販売することで、フードロスの削減や原価管理の最適化が可能になります。
    例:パン屋とカフェを併設し、売れ残りのパンをラスクに加工して販売する。
    話題性・差別化

    競合が多い飲食店業界で、物販と組み合わせることで差別化しやすくなります。
    例:和菓子カフェが、オリジナルの茶器やお茶を販売することで、体験型の店舗として注目される。
    ◆デメリット

    オペレーションの複雑化

    飲食と物販では異なるオペレーションが必要になり、人材配置や業務の管理が難しくなる可能性があります。
    物販エリアのレイアウトやレジの管理も考慮する必要があります。
    初期投資の増加

    物販スペースの設計や什器(ディスプレイ棚、ショーケースなど)の導入にコストがかかります。
    仕入れや在庫管理のための追加の設備やシステムも必要になる場合があります。
    在庫管理の難しさ

    飲食店では基本的に食材の仕入れと提供だけですが、物販では在庫管理や仕入れのバランスを考えなければなりません。
    季節商品や流行に左右される商品は、売れ残るリスクがあるため、販売戦略を慎重に立てる必要があります。
    スタッフのスキルの多様化

    飲食と物販の両方の業務をこなせるスタッフを確保し、教育する必要があります。
    例:カフェのスタッフが、商品の販売やレジ対応、接客も行う必要があるため、業務が多岐にわたる。
    ブランドのブレが生じる可能性

    飲食と物販のバランスを誤ると、どちらの印象も弱くなり、結果的にどっちつかずの店舗になってしまうリスクがあります。
    例えば、高級感を打ち出しているレストランが安価な雑貨を販売してしまうと、ブランドの統一感が崩れてしまうことがあります。
    成功している事例
    1. ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)

    コーヒースタンドと物販(オリジナルコーヒー豆、ドリップ器具など)を組み合わせ、ブランド価値を高めている。
    店舗で提供するコーヒーと同じ豆を購入できるため、顧客が自宅でカフェの味を再現できる仕組みが強み。
    2. DEAN & DELUCA(ディーン&デルーカ)

    高級食材やデリカテッセンを提供するカフェ&マーケット型の店舗を展開。
    物販とカフェを組み合わせることで、食のライフスタイル全体を提案し、ファンを獲得。
    3. 銀座 茶寮

    和カフェとお茶の物販を融合した店舗。
    抹茶スイーツや和菓子を楽しんだ後、気に入った茶葉や茶器を購入できる仕組みを整えている。
    4. パンとエスプレッソと

    ベーカリー&カフェを中心に、パンの販売とイートインスペースを併設。
    看板商品の食パン「ムー」を持ち帰り用に販売し、リピーターを増やす戦略を取っている。
    5. フランツアンドエヴァンス(Franzè & Evans)

    ロンドン発のカフェ&デリブランドで、店内で提供されるメニューと同じ食材や調味料を販売。
    スタイリッシュなパッケージデザインで、ギフト需要も獲得している。
    成功のポイント
    コンセプトの一貫性
    飲食と物販がどのように関連しているかを明確にし、ブランドの世界観を統一することが重要。

    商品と体験の連携
    例:カフェで使用しているオリジナルのコーヒーカップや食器を販売することで、体験を自宅でも楽しめるようにする。

    売れ筋商品の見極め
    物販では売れる商品と売れない商品の差が大きいため、テスト販売をしながらラインナップを調整する。

    オペレーションの最適化
    飲食と物販をスムーズに運営できるよう、スタッフの役割分担を明確にする。

    まとめ
    物販スペースを併設した飲食店は、売上の多角化やブランド強化、リピーターの増加といったメリットがある一方、オペレーションの複雑化や在庫管理の難しさなどの課題もあります。
    成功するためには、コンセプトを明確にし、飲食と物販の相乗効果を最大化できる設計・デザインを行うことが重要です。







  • 路加 (デザイナー) 2022-03-07 09:36:50.0投稿

    流儀

    異業種の物販スペースやサービスが同じ店内に出来る場合のメリットとしては、
    異なる商品販売やサービスを行うことによって、お客様や情報を広く共有できること。
    なにより、お客様が来店する「理由」が増えますし、より信頼度が高くなる等が考えられます。

    デメリットとしては、異業種店舗・スペースの不具合や問題が起きた場合、同等な扱いに見られ失客する可能性が高くなる、ルールをしっかりと作っておかなければ、勘違いや不自由さを感じストレスになることも...。

    いずれにしても、同店舗内に2つの業種となる場合の賃料を始め、ルールをきちんと決めておくことが大切なのではないでしょうか。

    また、困った事が起きた場合でも、お互い様という気持ちも必要でしょう。

    業種によっては、保健所の指導がありますので、最初に店舗内装会社や店舗デザイナーに調査・確認をしてもらう事をお勧めいたします。

    複合店舗の難しさもありますが、同業ではない気付きもあり、飽きない、飽きさせないというメリットもあって良いのではないでしょうか。

  • 吉田 昌弘 (デザイン) 2021-05-13 09:40:02.0投稿

    流儀

    メリットとすると物販を併設すると売り上げが10%〜15%伸び、お土産として利用されることも増えるのでブランドの認知度を上げる効果があります。デメリットは商品の更新や販売の手間が増えるなど店舗側の負担が増えることかと思います。

  • 匿名さん 2020-12-09 10:00:09.0投稿

    流儀

    業種を複合した店舗を出店するメリットは、売上リスクの分散ができる事、ライフスタイルの提案ができる事、などが挙げられると思います。飲食店の売上が厳しい時に物販をやっていればそちらで確保できたり、売り上げの柱を立てやすいです。また、ただチーズを売るだけでなくその隣にチーズにまつわる本がありワインが有ると、ただチーズを売るお店ではなくライフスタイルを売るお店に近付くと思います。デメリットとしては、コンセプトが曖昧になりやすくやりたい事が伝わりにくくなる事、また、スペースが限られているとなかなか展開しづらい事が挙げられると思います。例えば、物販店を営む方が飲食店を併設するのはやはり未知の分野でリスクが高く、やりたかった事がカタチにならない事もよく見られます。

  • 匿名さん 2020-12-07 15:04:41.0投稿

    流儀

    メリット:直接食事目的ではないお客様もついでにお食事頂ける機会が増え、店内の客席を置けないデッドスペースの有効利用に最適です。
    商売である以上浮き沈みは致し方ありませんが、物販スペースによっては狂牛病問題や今回のコロナ渦に於いても異業種による売り上げにより本業を支えるきっかけとなる事も多々御座います。
    デメリット:物販スペースの規模や業種にもよりますが、本業のイメージを薄れさせ、最悪悪印象に繋がる事も御座います。
    商品に臭い移りが懸念される飲食店様や、鮮度を売りにされる飲食店様にはお勧め致しかねます。

  • 匿名さん 2020-10-16 09:39:38.0投稿

    流儀

    こんにちわ。弊社の経験上ですが、メリットは複合的な売り上げ確保と1用途以上の認知度ではないでしょうか。デメリットはその店舗の大きさや複合内容にもよりますが、人員の確保です。

    すこし違うかもしれませんが、以前、弊社で内装のリノベーションを行った物販店がありまして、そこは障害者の方が作ったモノを売る福祉団体(よく駅前などにある)が経営する物販店でした。

    リノベーションするまでは殺風景な内装に蛍光灯の灯り、猥雑な商品陳列といったよくある状態でした。

    障害者の方が作られた中にはパンやクッキーなどの飲食物もありましたので、店頭にテーブルとイスを8席ほど設けて(IKEAの木製家具)内装仕上と外部仕上に統一感を出して導線として中に引き込むようなデザインにしたところ、休憩がてらに訪れて飲食される方が現れ、人が店内に入ってくることで活気が出て、物販もついでに売れるということがありました。
    予算がかなり厳しかったので仕上げのアイデア勝負で施工を担当していただいた工務店さんと知恵を絞りながらの現場でした。

    なにかご参考になればと思います。

  • 匿名さん 2020-10-05 12:27:30.0投稿

    流儀

    カフェやヘアーサロンなどで物販スペースをよく見かけるはずです。
    飲食やサービス業でのブランディングデザインではとても大切な要素です。
    物販での売上げ的な割合は10%〜15%の店舗が多いですが、ブランドイメージを確立して行くための戦略だと位置付けた方が良いと思います。

  • 匿名さん (株式会社プロット) 2020-09-17 11:42:07.0投稿

    流儀

    飲食店に物販スペースを併設することは、そのお店の売上が上がったり売っている物を直接味わう事が出来たりと相乗効果を狙えます。
    デメリットは客席とは別にスペースを取ることなので、物販スペースと客席と厨房スペースの割合を事前に設計者と入念に打合せを重ねるポイントだと思います。

  • 荒井 マモル (インテリアプランナー・開業アドバイザー) 2020-08-31 18:15:48.0投稿

    流儀

    飲食店に物販コーナーを併設したり、又施術がメインの美容室に店販品の販売をする事はそのお店の売上がアップする事ですので、とても良い事と考えます。又、商品を売る事はお客様にその商品を使って頂き満足頂ければリピーターに繋がったりしますし、ファンになってくれる事も考えられます。 売る商品のアイテムが売れ筋の商品なのか、ずっと陳列していても全く売れない商品をそれでも置いていくのかなどはつど検討が必要と思います。全体の売上に対する物販品の割合により売り場面積を決めていく事などを考慮してプランニングしていきますので、設計の段階でこんな商品をこれくらい置きたいなどを設計者にお伝え頂けるとオープンした時に理想の空間となっていく事と思います。 

  • 匿名さん 2020-08-31 15:42:50.0投稿

    流儀

    お茶の物販店舗を32程やった経験があり、その中にはお茶を飲みながらゆっくりできる店舗もいくつかあります。メリットは、売ってるものを直接味わえたり、美味しい入れ方を直接聞いたりでき、相乗効果が見込める点です。
    面白かったのは、車のショールームにカフェと本格的な厨房を併設した例で、これにより、ショールームの閉店後にフラメンコやジャズを行うこともでき、多様な使われ方をするようになりました。
    デメリットはそのためのスペースやスタッフを確保する必要がある点です。

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