喫茶店を開業する際、小さい店舗でも席数と快適さを両立する、レイアウトや備品選びのポイントはありますか？

小規模な喫茶店では、席数を増やしつつも窮屈さを感じさせない工夫が重要です。以下のポイントを押さえることで、限られた面積でも“居心地のよい空間”をつくることができます。

①通路幅は「最低60cm」、メイン導線は「75〜90cm」を確保
客席間を詰めすぎると、回遊性が悪くストレスを感じさせます。
人がすれ違う可能性があるメイン通路は80〜90cmが目安。
通路を最低限に抑えつつ、客席の密度を適正化するのがポイント。

②「奥行きが浅めのテーブル」を使うと席数を確保しやすい
奥行き45〜55cmのスリムテーブルは喫茶店と相性抜群。
料理提供の負担も少なく、空間を広く見せられます。
カウンター席も奥行き35〜40cmで成立。
「奥行きを削る＝席が増える」のに圧迫感が出にくいのでおすすめです。

③背もたれの低いチェア・スツールで“視線の抜け”を作る
背の高い椅子は圧迫感が出やすい
ローバック家具を使うと空間ボリュームが広く見える
壁付けベンチシート（造作）は席数UPや統一感に最適
造作ベンチ×スリムテーブルの組み合わせは、小型喫茶の王道です。

④ライン照明や間接照明で「空間にメリハリ」を作る
小さい店舗ほど照明のデザイン性が効果的
テーブル上にだけ明かりを落とすと“特別感”が出て満足度UP
天井の高さが低い場合も照明で立体感を演出できます

⑤席ごとに“用途”を作ると、席数以上の満足度が出る

1人用：カウンター席
2人用：壁側ベンチ＋小テーブル
3〜4人席：奥にまとめて配置
席数に多様性があると、利用率が上がり回転も良くなります。

⑥収納を「見せない場所」にまとめると広く見える
レジ横やバックカウンターの収納を最小限に
棚は扉付き or カフェらしい見せる収納で統一感を
ドリンク類のストックスペースは高さを活用
“スッキリ見える”＝広く見える、です。

⑦大きい機器は背面や壁面に集約（レジ・冷蔵庫・マシン類）
バラバラに置くと店舗が狭く見えるため、
レジ〜ドリンク作業スペースを一列にまとめると導線が改善。

⑧色味は「明るめベージュ・木目・白」をベースにすると広く見える
暗い色は面積が小さい店舗では圧迫感が出やすい
木目＋白の組み合わせは喫茶店らしい温かさも出せる
アクセントでグリーンやブラウンを少し使うと落ち着きが出る

【まとめ】
小規模喫茶店では、
「席数を増やす工夫」よりも「窮屈に見せない工夫」 のほうが重要です。

・スリムな家具
・ベンチシート
・視線の抜け
・色味の統一
・導線の最適化

これらを組み合わせることで、席数と快適性を両立した店舗をつくることが可能です。

パリの人気店によくあるように、椅子もテーブルも小さいものを選ぶもしくは製作する。食べ物飲み物をトレイで出すようにする。メニューも小ぶりの皿て提供できるようにする。手で食べられるものにする。

小さな喫茶店では、席数と快適さの両立には「動線の確保」と「家具のサイズ調整」が重要です。通路幅を狭くしすぎず、奥行きの浅いテーブルや、収納を兼ねたベンチを使うことで、圧迫感を抑えながら席数を確保できます。
例えば名古屋では、モーニング利用など滞在時間が長い傾向があり、席の間隔や座り心地が選ばれる理由になることが多いです。地域性によって求められる快適さは変わるため、立地に合わせた調整が効果的です。
当社としては、店の“本質的な魅力”が伝わるよう、無理に席数を増やすよりも、訪れた人の本能的な心地よさを重視したレイアウトをおすすめしています。ファーストインプレッションがそのままブランド体験になるためです。

お答えさせていただきます。

小さな喫茶店で席数と快適さを両立させるには、動線、内装、家具の３点が鍵となってきます。
動線はサービス側と客側をできるだけ分け、通路幅は80～90㎝を確保すると混雑を妨げます。
テーブル間も、椅子を引いた状態で60cm前後の余裕があるとストレスがありません。
家具は細い脚のチェアや薄い天板など視覚的に軽いデザインを選ぶと圧迫感が減ります。

また、内装は明るい色や関節照明を使って空間を広く見せるのが有効です。
背の高い収納は壁際にまとめ、客席中央には高さのある什器を置かないことで抜け感が生まれ体感的な狭さを軽減することができます。
仕上げ材を統一して素材数を絞ると空間がすっきり見え、小規模な店でも落ち着いた雰囲気が作れます。

ロー席とハイカウンター席を交互に配置したり、小型パーテーションを卍型に配列したり、ミラーの設置場所を考慮したり、テラス席の運用を取り入れたり、ipadに風景映像を移したり、おそらく工夫できることは無限に存在するので、当社では徹底的に社内ミーティングを重ね、個々のお店に合った対応策を都度講じるようにしております。

喫茶店狭小店舗
効率よくするには、席数ではなく、卓数です
一番効率よくするには、やはり、カウンター式ですね
奥行きと一人の有効幅を広くすると良いと思います。
奥行き・一人幅をどちらも６００ミリを７００〜７５０にするとゆとり出来良いと思います。
また、カウンターには携帯の充電コンセントと荷物置き場設置が重要です。

あとは、できれば狭小店舗ながら天井が高いともっと良いと思います。

エムアンドアソシエイツ ちばまさゆき

座席配置は壁沿いベンチもしくはカウンター席。入口手前中央テーブル席が基本となります。
通路を確保しつつ、壁際にカウンターや2人掛けを配置しても良いですね。

家具の脚で抜けをつくる
背の低い椅子や脚の細いテーブルを選ぶと、視線が通り空間がより広く感じられます。

素材と照明で密度を調整する
木と金属など異素材をミックスし、照明はリズム感を意識したペンダントと天井に向かっての間接光を組み合わせると、目線が上を向き、席数が多くても圧迫感を与えません。

収納を見せない設計にする
バックヤードを最小化し、カウンター下やベンチ下に収納を組み込むことで運営と快適さを両立できます。

１鏡を使う
壁に鏡を使うと、お店が実際よりもずっと広く感じられます。奥行きを演出する視覚マジックです。

２低い家具で解放感
背の低い椅子や棚を選ぶと、視界が遮られず、空間にゆとりが生まれます。

３カウンター席を活用
壁や厨房に面したカウンター席は、デッドスペースを減らしつつ、一人のお客様にも落ち着ける場所を提供できます。

４ 荷物置きの提供
足元に置けるカゴやフックを用意すると、お客様は手荷物を気にせずリラックスできます。

小さくても動線はスムーズに： スタッフとお客様がぶつからない通路幅を確保することが、心地よいサービス提供の基本です。

まず弊社ではお客様と設計者（厨房設計者含む）とで厨房機器の選定ヒアリングを行います。
この行程を経て必要な厨房面積を逆算することができます。
この段階で厨房専用部と客席部の比率が確定しますので、厨房能力に対する空調換気設備の能力を求め、面積に対しての機器選定を行います。
この段階で客席のゾーニングを同時に検討しますので寒暖の影響を受けやすい場所などを勘案し配置計画も行います。
また、昨今では夏季の外気温度がとても高い状況ですので、取り入れる外気を処理して導入できる全熱交換器なども快適性が上がる機器の一つですので、予算や建築状況が許すのであれば導入をお勧めいたします。

レイアウトについては上記厨房区画を設定し、トイレなどの共用動線などを考慮しつつ、開口部（窓など）の条件なども織り込み、カウンター、テーブル席、ソファ席など、アイポイントが違う席をレイアウトしていくとよろしいかと思います。

カウンター席にすることで小さいながらも席数を増やすことが出来ます。
快適さで言いますと天井を高くする、窓を増やす、植栽を配置するなど
で空間に奥行きを作れます。

小規模な喫茶店では、席数と快適さのバランス設計がポイントです。
動線を最短にしつつ、スタッフとお客様がすれ違える通路幅60cm以上を確保しましょう。
テーブルは可動式や二人掛けを中心に、柔軟にレイアウト変更できる構成がおすすめです。
また、視線が交わりにくいように配置を工夫し、必要最小限かつ店舗の世界観を表す備品で、ある程度の余白を残すことが、思わず長居したくなる心地よさを生み出します。